俳優として活躍された方だったが、数は少ないが監督・主演された『フレイルティー妄執』が忘れられない作品でマシュー・マコノヒーも共演している。
それを知って、この映画を一緒に観て「あまり宣伝もしていないのに掘り出し物だったね」などと話し合った名古屋の映友にすぐメールした。
🎬『コスタリカの奇跡〜積極的平和国家のつくり方〜』マシュー・エディー、マイケル・ドレリング監督/アメリカ、コスタリカ
1948年にコスタリカは軍隊を廃止して、翌年、憲法にも定められた。それから70年近く軍事予算を社会福祉(学校の無料化、全国民に医療保険制度)にあて、国民の幸福を第一とする道を選んだコスタリカの奇跡に迫ったドキュメンタリー。
ドキュメンタリー映画をたくさん観ているが見れば見るほど自分の知らないことの多さに驚く。コスタリカの軍隊を持たないという国の政策も知らなかったし、コスタリカといって地図で正確に指さすこともできない。恥ずかしいことだ。
コスタリカの歩みもアメリカの介入を受けながら、ずっと主義主張を守り、非軍事を貫いて来たことはすごいと思った。国内にも富裕層を中心に反対する勢力もあるようだ。
しかし息子を持つ母親は「息子を戦争で失うことがないのが一番の幸せだ」と言い、その明るい表情が印象的だった。
🎬『オラファー・エリアソン 視覚と知覚』ヘンリク・ルンデ、ヤコブ・イェルゲンセン監督/デンマーク/2009年
オラファー・エリアソンは現代アートで世界から注目を集めているすごい人らしい。なにせニューヨークのイースト川に4つの巨大な滝を作ったのだから……、考えるエリアソンもすごいが、お金を出してOKしたニューヨーク市もすごい!
他に奇妙なしかけのアートを見せてくれた。彼の個性、集中力、想像力、頭の中はどうなっているんだろう。
でも、子供と電話で話したり久しぶりに会ったりする時は気難しさが取れていい感じのパパになっていた。
「物は見る人の見方によって決まる」と言っていたが、この世界的空間アーチストに「打ち上げ花火は丸いのがひらべったいのか」聞いてみたくなった。