映画館や試写室を出ると、今の今までどしゃ降りというパターンが多くて助かっているが、足元が水溜まりなどで次の映画に間に合わないというアクシデントもあった。
だから同じ場所でずっといるのがいい。そんな考えで、昨日カリコレ3作品を決めたが、運よく、これが最高に面白い映画ばかりだった。
🎬『クロージング・ナイト 地獄のゾンビ劇場』セベ・シュレンツが監督・脚本/カナダ
カナダの田舎町でナイトクラブ「パイパイ タマタマ」を経営するブルージーン(レン・ウォーカー)は、新しい人生を始めるため店を手放して、この町を出ようとしていた。今日は営業最終日。
ストリッパーたちの華麗なショーで店内が盛り上がる中、楽屋裏で新人ストリッパーが何者かに惨殺される。
犯人は真っ黒で油まみれだったと言う証言から、ブルージーンは客として初来店していた4人組の鉱夫たちに疑いの目を向けた。
シッチェス・カタロニア国際映画祭で上映されたカナダ発バイオレンススリラー。とにかく楽しめた ❗️
ストリッパーがゾンビ化した男たちと闘う姿もいいが、彼女たちの我こそはナンバーワンの踊り手と張り切って裸体をうまくさらけ出している様子もいい。もちろん主役のブルージーンの「パイパイ タマタマ」も見せてくれる。これが最高に面白い。オチもしっかりあって最後の最後まで席を立てなかった。
🎬『キャットファイト』オヌール・トゥケル監督/アメリカ
時は中東のテロ真っ只中。軍需産業社長の夫とアル中気味のセレブ妻ヴェロニカ(サンドラ・オー)はニューヨークで夫主宰のパーティーを開催していた。
そこのパーティー会場でお酒や料理を来客にサービスするアシュリー(アン・ヘッシュ)。そこで偶然の出会いをしたヴェロニカとアシュリー。2人は大学時代の仲良しで近況報告するが……。
女同士のど迫力の喧嘩(殴りあい、どつきあい、スパナ、金づち、その他いろいろ)は初めて観た。
大学卒業から何年目だろうか15年は経っているのに、会ったが最後、辛辣な悪口合戦、喧嘩も上になったり下になったりするが、人生までアップダウンする展開。
サンドラ・オーさんは『サイドウェイ』でワイナリー巡りの映画に出ていたが、『キャットファイト』でも夫や息子にワインの飲み過ぎに注意されていた。一方のアン・ヘッシュさんは『6デイズ/7ナイツ』の方。
女の人生とメンツをかけた泥々バイオレンス映画。
🎬『コンボイ』サム・ペキンパー監督/アメリカ/1978年
アメリカのハイウェイを駆け回るトラック野郎たちは、無線機で道路状況やスピード違反のネズミ捕りの情報を交換しあっている。今も女性が運転する車とせりあってスピードを出しすぎたラバー・ダック(クリス・クリストファーソン)はパトカーに追われていたが危機を脱してホッとしていた。
一難去ったが、仲間たちのトラックと走っていると覆面パトカーの囮捜査にはまり、彼らに目をつけていた保安官ライル(アーネスト・ボーグナイン)に取っ捕まってしまう。
それがきっかけとなってラバー・ダックを先頭になって長い長いトラック車列が出来上がって……。
痛快!カー(大型トラック)・アクション映画。この巨大車列コンボイのトラック野郎たちが、日頃痛め付けられている警察に仕返しをしたり、反対に大々的にニュースになった彼らが政治利用されたりと、どちらもしたたかさにおいて甲乙つけがたい展開だった。
ラバー・ダックのクリス・クリストファーソンも渋い男だが、宿敵の保安官ライルのアーネスト・ボーグナインのギョリ目も男の魅力満々。