ロンドンのコヴェント・ガーデンでストリート・ミュージシャンをしているジェームズ(ルーク・トラッダウェイ)は、プロになる夢も破れ、家族にも見放されて、その日の寝る所も食べ物すら満足に取れない毎日を送っていた。
彼はドラッグの更正プログラム中だったが、仲間に誘われて久しぶりにヘロインを摂取したことで意識不明になり病院に救急搬送された。
更正担当のヴァル(ジョアンヌ・フロガット)はこのままでは死ぬかもしれないと心配して、ジェームズのために福祉住宅を用意してくれた。
引っ越しの時、どこからか茶トラの迷い猫を見つけて、飼い主を探すが見つからない。その時は猫はすぐいなくなってしまったが、次の日、ジェームズの家の前で猫と再会した。猫は可哀想に怪我をしていて、ジェームズは無料動物病院に連れて行く。無料で診てくれるが薬は有料でなけなしのお金を払ってしまう…。
このところ犬猫が重要な役割を担っている作品が多い。映画は好きだけど犬猫ものは「NO Thank You」の方でも、素通り出来ないハイレベルの映画だ。
では『しあわせな人生の選択』『パターソン/8月26公開』なら『アリーキャット』そして、今日の『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』だ。
ジェームズを演じるルーク・トレッダウェイさんの歌声がちょっとかすれ気味で、ささやくような歌い方も気に入った。
ボブと会う前はゴミ箱の食べ物をあさったり、野宿したりとまるで野良猫同然の彼だったが、ボブと一緒に暮すようになってからは気持ちも徐々に穏やかになって行く。しかし、ジェームスの父親とその新しい家族の軋轢はけっこう痛烈でリアルだった。
猫は9回生まれ変わると『アリーキャット』にもあったが、イギリスのこの作品でもそんな台詞がはいっていた。世界共通のことなのだろう。
☆原作は運命的に出会ったストリートミュージシャン・ジェームズと野良猫・ボブの実話を描いたジェームズ・ボーエンによる小説でイギリスで150万部を超えるベストセラーになった。ボブは動物トレーナーに調教された猫ではなくて「本当のボブ」だ。自然体のボブに魅了された。