最先端のゲームソフト会社社長・ミシェル(イザベル・ユペール)は、素敵な一軒家で一人暮らしをしていた。そんなある日、突然入ってきた覆面の男に襲われる。その後からも彼女の生活を見ているかのような送り主不明の嫌がらせメールが届く。
身近に犯人はいると確信するミシェルだが、父親の起こした衝撃的な過去の事件の教訓から、警察に関わりたくなくて、自ら犯人を探し始めるが……。
ミッキーの大好きな女優ナンバーワンがイザベル・ユペールさん。フランス映画祭の作品はほとんど公開されるものが多いがゲストが豪華。イザベル・ユペールさんは去年『アスファルト』で来日されたばかりだが、今年もこの『エル』で団長カトリーヌ・ドヌーブさんらと来日してくれた。
オープニングセレモニーで舞台上のユペールさんを眺めさせていただいたが、静かな佇まいだった。でも拍手は、団長さんよりズシンと重みのある底からわき出るような力強い拍手で迎えられていた。ミッキーだって精一杯の拍手をした。
このミッキーと六歳しか違わない方がこんな役をでずっぱりでやりなさるなんて、もう奇跡としか思われない。
本当にすごい役、ツンとすましたお顔で「さっき誰かに襲われて犯されたのに……」なんで涼しい顔できるのかわからなかった。
内容が痛すぎて、ミシェルも意地悪で、家族もバラバラで、予想外のことを驚きながらついていくのに精一杯だった。そして名古屋の試写で二回目をみたときに、みんな氷解した。それにプラスして非常に皮肉がきいている映画でもある。
映画慣れしているミッキーも珍しくお代わりしたくなる作品、公開日初日初回にはまたユペールさんに逢いに行く予定だ。