1954年のアメリカ。一度に5杯も作ることのできるシェイクミキサーを売り歩くセールスマンのレイ・クロック(マイケル・キートン)は、52歳になるが気力も体力もある男。
シェイクミキサーの売れ行きはさっぱりだったが一度に6台も(後から8台に)ミキサーを注文してきたマクドナルドというドライブインレストランに興味を覚えて、店に実際に行ってみると、合理的でスピーディな対応で人を待たせないよう徹底したやり方に感銘を受けた
共同契約を交わしてチェーン化を進めるが、もっともっと大きくして利潤をあげたいレイとマック兄弟(ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ)との仲に溝ができて……。
事実に基づいている作品。
初日初回に行った。配給さんも入り口においでになっていた。せっかくの休日なのに仕事柄とはいえ大変なことだ。観客は6割の入り。やっぱり誰しも一度は口にしているマクドナルド・ハンバーガーだから興味を引くのだろう。ミッキーはハンバーガーは食べないが、パンケーキが好きだからマクドナルドには月一回はいっている。
それにシドニー娘がシティレールの「マクドナルドタウン」という駅名から90歩のところに住んでいる。始め、駅名を聞いてマクドナルド ? あのハンバーガーのマクドナルド ! とボケボケ・ミッキーも一度で覚えた駅名。
レイも言っていたがスピーディなやり方も気に入ったが名前も「素朴で温かい」と気に入り、お店のやり方も名前も言い方は悪いが「乗っ取った」。まあ、大金と売り上げ1%を条件に、だが。
想像するに、すごい出世や有名になる人に「円満な性格」は期待する方が無理なのかもしれない。
映画内容も見応えあるが、マクドナルド店内部の機械配置、焼く温度、順序だった手際の良さなど、今と余り変わらないのでは ? と感じた。
🎬『ローサは密告された』ブリランテ・メンドーサ監督/フィリピン/110分/シアターイメージフォーラム(名古屋は8月19日伏見ミリオン座)
ローサ(ジャクリン・ホセ)はマニラのスラム街で小さな雑貨屋を家族で経営していた。 家計の足しにと、少量の麻薬も取り扱っていたが、密告によってローサと夫は逮捕される。
主演のジャクリン・ホセがカンヌで主演女優を受賞。名古屋公開はまだ先なので配給さんからDVDをお借りした。東京と名古屋で1ヶ月以上、間があくのは当たり前のことだ。でも名古屋は遅れていても九割九分は必ず来るので我慢、我慢。
さて始まりの約10分ほど、東南アジア最大と言われているスラムの様子をローサを中心に映されている。雑貨屋といっても街のスーパーの安売りを買ってきて小口にして自分の店で売っているから儲けなどたかが知れている。だから麻薬も小口にして扱っているのだ。この界隈では「当たり前」のこと。
ローサははっきりものを言うきつい中年女性だが、情のない人ではない。この界隈で働く女性なら普通かもしれない。働き者の彼女の周りは怠け者ばかり。なんといっても彼女中心に動くスラムの生活の中で、心休まる時や場所がない。
そんな小さな店に警察の手入れが入る、が、ここからは日本の感覚では「あり得ない」展開で驚くことの連続だ。書きたいけど書くのを我慢しよう。警察組織はどこの国でも腐敗した部分は少なからずあると思うが、ここに描かれているフィリピンは特別なのだろうか。
映画のしまい方がちょっと弱いのが気になるが、フィリピンのドゥテルテ大統領が就任して1年以上経つが、麻薬撲滅宣言以来「自首したい犯人と自首されてしゃべられて困る警官」の殺し合い事件が多数起きている現状だ。