2017年07月20日

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 (2)『リトル・ハーバー』

🎬『リトル・ハーバー』イヴェタ・グローフォヴァー監督/スロヴァキア、チェコ/日本初上映

10歳の少女ヤルカの家庭は病気の祖母と奔放で男出入りが激しい母親の3人暮らし。祖母と母親は実の親子だが仲が悪く、家庭は暗い。

病気が悪化した祖母は入院先で亡くなり、悲しみにくれるヤルカだが、母親はあまり悲しむ様子はなく、かえって自由になったと男としばらく旅にいくとお金をおいて出ていってしまった。

行かないでと頼むが聞き入れてくれない、そっと母親と愛人のあとをつけて駅に来たが知らない女性から「トイレにいく間、見ててほしい」と頼まれて双子の赤ん坊を預かってしまう。

案の定、女は現れず困りきったヤルカは、大きな乳母車を押して、過保護な親から束縛されている少年・クリスティアンと共に、死んだ祖母の遺した山小屋で赤ん坊を育てるが…

10歳の小さな子たちが双子の赤ちゃんを育てる……1週間ぐらいの話だろうが、よく赤ん坊が死なずにいたと胸をなでおろした。

熱が出た時小屋にある死んだ祖母の薬を、2人は薬の効能を読んで飲ませなかった時も胸をなでおろした。

逃げた女の荷物から哺乳瓶は出てくるが粉ミルクはない。買い物に行く時、金持ちの少年の持ち金を使っていて、マーケットで万引きしていないのも胸をなでおろした。

女の子はしっかり者で身体も大きい、反対に少年は同じ歳だろうが、細くてメガネをかけた頼りない子だった。そんな彼がだんだん赤ん坊を守ろうとする。「違う国に行って結婚して4人で暮らそう」と言う。その時、ヤルカの表情は柔らかくなる。

母親から捨てられたようなヤルカが、乳母車の(行きは電車で母親を追っかけたから道のりはけっこうある)双子を警備や警察に通報せず、自分から離すことができなかった気持ちが自然と出てきたのではないか、と感じた。

子が辛い思いをするこの作品はストーリーを読んだだけで「NO」と思われる方が多いと思うし、監督さんが「何が言いたくて」この作品を作りたいと思ったのか疑問だったがミッキーは一睡💦もしなかった。
posted by ミッキー at 09:30| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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