原発ジプシーの原田芳雄、旅回りのストリッパーのバーバラ(倍賞美津子)の物語を中心に最下層に生きる庶民を描いていた。原発の怖さ、危険性をチェルノブイリ以前の時代に撮っている。相づちをうちながらに観ているのはミッキーだけではなかった。この日も補助椅子まで出ていた。
それからカリコレで1時から『ウィンター・ドリームー氷の黙示録ー』2307年、約300年先の話で氷に覆われた地球の中で人類とその人類が作ったミュータントの闘いを描いている。外は蒸し暑い日差しだが、映画館の冷えとスクリーンの極寒の相乗効果満点!といいたいところだが、近未来ではない300年先の目新しさはなかった。撮影地はどこだろうか、本物だと思われるオーロラが二回映った。
🎬『マッド・メアリー』ダレン・ソーントン監督/アイルランド/日本初上映
猪突猛進のメアリーは喧嘩が元で女性の顔に傷つけた罪で刑務所に半年入っていた。一人で地元に帰った彼女は大親友のシャーリーンがもうすぐ結婚するので式に同伴する男を見つけようと「彼」探しに必死になるが……。
喧嘩っ早く、そのせいで前科ありのメアリー。一方のシャーリーンは美人で常識的な女性だがけっこうずけずけ言うし、人使いもあらい。
親友だった手前、ブライダルメイトを頼むが、条件はペアでと言ったら断ると思っているシャーリーン。本気だしてメアリーが相手を探すので、様子見をしている。
この二人が大親友だったなんてちょっと信じられないミッキーだが、ビデオ撮影者を手配してとシャリーンに頼まれて行ったところでメアリーはジェスに会う。
そして二人の仲も❤️発展していく……ちょっと痛々しいが魅力的な作品だった。メアリーを演じる女優さんのぽってりとした唇がとてもセクシーだった。
この作品は2017年のアイルランド・アカデミー賞の最優秀映画賞を受賞した。
🎬『フィニッシュ・ホールド』ジェニファー・リーダー監督/アメリカ/日本初上映
シカゴに住む移民問題専門のパキスタン系弁護士のザイナブは、メキシコ式プロレスのルチャリブレが趣味。仕事が終わってから激しいトレーニングをして忙しいながら充実した生活を送っている。
彼女は母親と二人暮らしだが、未亡人である母親は家から一歩も出ない毎日をおくっている。趣味はテレビのドラマと窓の外を双眼鏡で見るのが唯一の日課。
家事や買い物はザイナブの役割でテレビの前にドカンと座ったまま動こうとしない母親に外で楽しみを見つけてと忠告するが聞く耳は持たない。
親孝行で弁護士で自慢の娘がある女性と恋に落ちて……。
ザイナブのお母様の日常が面白い。彼女は家の前を通行する男を双眼鏡でみては娘ザイナブの婿にどうかと品定めする。娘が帰ると「今日はどんな顧客だったか、○○は元気だったか」などと話をさせる。でもお気に入りのドラマの時は娘が話しかけても上の空。
ちょっとミッキーに似ている部分があった。どこが ? うーん😕、自分勝手というか娘の言うことを聞かない、とか、いろいろ💦
「エェ、こんな展開 ? 」ということはないが、プロレス試合場にこっそり変装したつもりでやってきたり、ひょっとして自分の娘は……と思ったりするお母様の行動やしぐさ、表情から目が離せなかった。