2017年07月02日

ノラ猫だってひと肌脱ぐ ! 7月15日公開『アリーキャット』

昨日、栄のセンチュリーシネマで『しあわせな人生の選択』を観るつもりでいたところ、30年ぶりの友人にあった。向こうから声をかけてくれたが、下の子の幼稚園から小学校の時代だから、よくミッキーとわかったなと思った。小学校は同じ登下校のグループでけっこう親しかった。

お茶でもということになって映画は諦めたが、その方は、今年からやっと自分の時間ができて「本は目が悪くてできないし、一人で食堂にも行きたくないし、あなたに会ってお茶が飲めたから、思いきって街に出てきて良かった」と気弱に話してくれた。

ミッキーは映画の話は一切しなかった。というのは彼女が「テレビも映画も人が死んだり、不治の病気だったりすると胸がばくばくするからすぐ消してしまう」と言ったからだ。

別れ際に月一回くらいならお茶飲もうよと言ってさようならしたが、たっぷり二時間は経っていた。重い映画を観たような気持ちになった。

🎬『アリーキャット』榊英雄監督/129分/7月15日よりテアトル新宿他にて全国ロードショー公開

街の片隅で生きるボクシングの元東洋王者・朝秀晃(窪塚洋介)は、脳に後遺症を持ったために、今は警備員の仕事についている。暮らしはアパートでマルという名の猫を可愛がって暮らしている。

そのマルがいなくなってそこら中を探しまわるがいない。心配になって保健所に行ってみると、一人の若者がマルを抱いて出てきた。その男は自動車の整備工場で働く男・梅津都巴(降谷建志)で、「この猫はリリィだ、さっき自分がつけた」と言い張る。

そんな出会いをした二人だったが……。

それから間もなく朝秀晃は警備会社から、ある女の身辺保護の仕事を頼まれる。そのシングルマザー・土屋冴子(市川由衣)を別れた夫・玉木(品川祐)のストーカー行為から護る仕事だった。

その話し合いの店で、偶然梅津もいて行きがかり上、彼も協力する羽目になる。

面白い ! 榊監督作品は『捨てがたき人々』『木屋町DARUMA』の方。

二人はストーカーから女を護るために協力し合う。お互いの名を猫の「マル」「リリィ」に呼び名を変えて仲良くなる。裏社会のドロドロ、政治家の思惑が絡んでけっこう酷い展開だ。

窪塚、降谷、品川、三人の男優さんの魅力がムンムンと臭ってくる作品だった。猫は9回生まれ変わるとか……この男たちの身の上にも、それが叶うよう祈りたい気持ちになった。
posted by ミッキー at 05:16| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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