途中、島田駅で乗り換えの時、ちょうど5時になって時報の音楽が鳴った。聴いたことのない曲だった。ほとんどが5時なら「夕焼け小焼け」「家路」ぐらいしかないのに、どういう曲だろうとiPadで調べてみたが、分からなかった。
『地獄愛』ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督/ベルギー、フランス/93分/7月1日より新宿武蔵野館にて全国順次ロードショー公開(名古屋はシネマスコーレで7月8日から)/http://2killersinlove.com/
シングルマザーのグロリア(ロラ・ドゥエニャス)は幼い娘と暮らしていたが、出会い系サイトで知り合った男・ミシェル(ローラン・リュカ)と愛し合うようになった。しかし、ミシェルは孤独で欲求不満の金持ち女性に取り入って生計を立てる結婚詐欺師だった。
金持ち女でないと知ったリュカはグロリアを捨てるが、彼の正体を知ってもグロリアは娘を親戚に預けて、彼を探し出して「あなたの助けをしたい」といい、二人は協力して結婚詐欺をするようになる。
もう、15年以上前に渋谷のユーロスペースでスペイン映画『ディープ・クリムゾン 深紅の愛』を観た。これも『地獄愛』も 1940年代に全米を震撼させたレイモンド・フェルナンデスとマーサ・ベックの殺人鬼の実話を基にした作品。同じ題材で『ハネムーン・キラー』も新宿武蔵野館で上映される。一時も早く観たくてウズウズしている。
さあ、この地獄愛、怖い作品ではない。男が「実の姉です、苦労した姉なので、僕が面倒を見ています」と女を安心させて、仲良くなり、いざセックスになるとグロリアは叫び声をあげたり、悪い夢を見たから怖くなったとかいって邪魔するのだ。
それだけではなく、リュカが本気を出す相手には、嫉妬に狂って殺してしまう……。
実際の2人は男はまあまあだが、女はミッキー並みの醜女でミッキー以上のおデブさん。地獄愛の男女より深紅の愛のお二人が似ているように思った。怖くはないが心理的な描写、映像の角度などがとても工夫されていた。