2017年06月25日

東京映画三昧デー(5)『ポエトリー・エンジェル』『素敵な遺産相続』

🎬『ポエトリー・エンジェル』飯塚俊光監督/テアトル新宿にて

玉置勤(岡山天音)は高校卒業してから実家の梅農家でダラダラと働いていたが、ひょんなきっかけで「詩のボクシング」の説明会に、美人の強引な勧誘に負けて連れ込まれてしまった。

断る勇気もなく、指導する先生(角田晃広)のもとに、自称ラッパー(芹澤興人)、暗そうな女性(山田真歩)、年金暮らしの老人(下條アトム)の4人のメンバーで教室が始まった。

「田辺・弁慶映画祭」の第10回を記念して製作された映画。

この作品は名古屋をたつ前日にシネマスコーレでやっていた。ミッキーは時間がなくて帰ろうとしたら、映友に出会った。その方はこれから『ポエトリー〜』を観ると言っていたので、面白かったら教えてと軽く言って別れた。

そうしたら、その翌日に 「小品ながら主演2人を別々の演出で描くなど監督の個性と俳優の演技力で見せる。特に梅干親父の鶴見辰吾が絶品! 」とメールで教えてくれた。

めちゃくちゃ面白いとか、是非観て!とまではいかないが、自信の持てない人たちが、詩を、というより大声で自分の好きなことをしゃべる試みに興味を持った。

敷居の高い「詩」がこんな形で楽しめるなんて素晴らしいと思うし、それによって少しずつでも変化が見えてくる作りも良かった。

俳優さんは超個性派ばかりだが映画が進むにつれて「可愛げ」が溢れてきた。後からじんわりと味わいが残る作品だった。

🎬『素敵な遺産相続』アンディ・テナント監督/アメリカ/YEBISU GARDEN CINEMAにて/http://www.finefilms.co.jp/isan/

夫を亡くしてふさぎ込んでいる元教師のエヴァ(シャーリー・マクレーン)は親友マディ(ジェシカ・ラング)がそばにいてくれるので心強かったが、今後の生活の不安やマディの健康状態など心配ごとは尽きない日々だった。

そんなある日、エヴァは夫の保険金5万ドルを受け取る手筈になっていたが、保険会社のミスで500万ドルもの大金が入金されていてびっくり。すぐ通知しないといけないと思ったエヴァだったが、マディは「こんな時こそ、あら、知らなかったわ、とボケたふりすればいいのよ」と夢だったスペインのカナリア諸島へのバカンスに行くことにした。

しかし、保険金の間違いに気づいた職員がエヴァたちを探し始めていた。

シャーリー・マクレーンさんのお名前を聞くたびに思い出すのは、伊勢湾台風から4カ月たった1960年1月、被災地の三重、愛知、岐阜3県の小中学校に計47台のピアノを復興支援財団を通じて贈ってくれたことだ。

だから特別に愛し尊敬する女優さんだ。そのマクレーンさんがお金がらみの喜劇にご登場。先生を40年近くやっていて年金がないのかな? と疑問はあるものの、思った額の100倍のお金が振り込まれたら誰しも戸惑うし黙っていたらわからんかな(そんなはずないけど)なんて一瞬思うだろう。

ミッキーは気が小さいからすぐ返すと思うが、それでは映画が進まない。エヴァとマディはじゃんじゃんいろんなものを買っておしゃれして見違えるようになる。手配の写真を見て実の娘(デミ・ムーア)は一目見るなり「これは母ではありません !」とキッパリ言うほど美しくなる。

おまけにアバンチュールもあって……。気楽に楽しめる作品だった。
posted by ミッキー at 12:41| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: