1939年秋、カレリア地峡を譲れと迫るソ連の要求をフィンランドが拒否。ソ連軍の侵攻をくい止めるために臨時に多くの男たちが集められた。
フィンランド軍は貧しく、武器、軍服など満足な装備もなく、寒さの中、強大な軍事力を持つソ連軍が国境を越えてくるのは目前で、フィンランド軍は厳しい戦いを強いられる。
始まる30分前に列ができていて、開演時には満員。ほとんど男性。
第2次世界大戦時、ソ連軍のフィンランド侵攻で始まった冬戦争を描いている。目をつむって、切羽詰まった会話、音、音楽を聴いているだけでリアルな戦場が想像できる作品だった。
軍が貧しいので軍服がなくワッペンみたいな軍証を一枚ずつ渡されていた。死んだソ連兵士の銃やポケットの中身を抜き取って戦い続けていた。
空からの爆撃、目前に迫るソ連の大軍に、恐怖で手が震えて銃の操作もできず、気が狂う者も出てくるほどだ。
そんな激戦が197分中で4分の3ほど続く強烈な作品だった。
🎬『ラスト・プリンセス ―大韓帝国最後の皇女―』ホ・ジノ監督/韓国/127分/シネマート新宿にて
日本統治時代の韓国。 「朝鮮」から「大韓帝国」へ国名が変わり李氏朝鮮第26代国王・高宗(コジョン)が初代皇帝となった高宗の娘・徳恵翁主(ソン・イェジン)は、1925年、朝鮮総督府によって日本に留学させられた。
数年後、東京に住む徳恵は大日本帝国陸軍少尉になった幼なじみ(許嫁でもあった)のキム・ジャンハン(パク・ヘイル)と再会。
ジャンハンは朝鮮の独立運動のメンバーで、祖国に帰りたい徳恵を亡命させるための計画を仲間たちと進めるが…。
映画では実在の人物が多く登場するが、完全なる史実ではないと書いてあった。だが、当時の日本のやったことは事実に近いような気がする。
日本ではほとんど知られていない徳恵翁主の人生こそ波乱万丈という言葉以外のものはない。子ども時代、少女時代、そして大人になってからの3時代を3人の子役や女優が演じていたことで映画の質が上がったと感じた。
苦労に苦労を重ねた徳恵翁主が1962年ついに韓国に戻った空港のシーンには涙が止まらなかった。