2017年06月07日

東京・映画三昧デー (6) EUフィルムデーズ『エディットをさがして』

今日で東京滞在は最終。EUフィルムデーズで2本みた。しかし『検事、弁護人、父親、そして息子』イグリカ・トリフォノヴァ監督/ブルガリア、スウェーデン、オランダ/日本初上映の作品は、ほとんどお得意の💤 。後半30分ぐらい正気で観たが、それではお話にならない。

オランダ・ハーグの国際司法裁判所の法廷が舞台で、ボスニア紛争の司令官だった男の戦争犯罪の裁判で、2人の法律家が対峙する。

証人として司令官の部隊にいた若者の証言に疑問を感じた弁護人は、彼の実家で真相を聞こうとするが、若者は行方不明、実家には誰も住んでいなかった 

事実を基にしたとっても興味深い作品だったので、😰情けない限りだ。

🎬『エディットをさがして』ペーター・シュテファン・ユンク監督/オーストリア/日本初上映

1930年代のイギリスで社会派写真家として活躍したオーストリア出身のエディット・テューダー・ハートを追ったドキュメンタリー。

英国国秘密情報部の最高幹部であり、ソ連に情報を流していた二重スパイのキム・フィルビーを、KGB(ソ連の秘密警察機関)に誘ったのがエディット。彼女の不幸な生涯を家族や関係者が語っている。

映画のしおりに写っているエディットを見て、静かにタバコをふかしている若い「男」と思い込んでいた。

彼女は16歳の若さで共産主義にあこがれて運動をすると共に写真家として有名になっていく。不幸なことに本人の性格もあるが男運が悪く、誰とも長い年月を過ごしていない。

息子の重い自閉症と貧しい生活の中で「ケンブリッジ・ファイブ」と呼ばれるほど強固なスパイを勧誘する影の中心人物だった。親戚の人は誰も知らなかったとインタビューで答えている。

貧しかったために「お金」のためにスパイ勧誘したのかと思ったが、インタビューに出てきた元KGBの方は「海外に行く交通費以外は誰もお金を受け取らなかった。お金を出すとすごく怒った」と彼らの心からの協力を語っていた。

彼女は65歳ぐらいで癌でなくなるが遺灰の引き取り手はなかったという。今は彼女の撮った写真だけが残っていた。

監督さんや撮影をなさったのは親戚の方々だった。もう一度しっかり観てみたい作品。
posted by ミッキー at 22:05| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: