2017年05月01日

イタリア映画祭(2)『どうってことないさ』『かけがえのない数日』

🎬『どうってことないさ』エドアルド・レオ 監督/105分/日本初上映

ミラノで暮らすフリーITエンジニアのクラウディオ(エドアルド・レオ)と、非常勤で数学を教えている妻・アンナ(アンナ・フォリエッタ/知的な美人さん)は、そろそろ子どもがほしいと思っていたが、金銭的に不安で決心できない日々を送っていた。

そこで、クラウディオは自分の仕事に出資してくれる人をパソコンのサイトを通じて呼び掛けたが、お金も集まらなくて不発に終わった。

自棄になった2人は酔っぱらい「出資してくれたら僕たちの子作り実況を投稿するぞ〜」と言っている様子を動画サイトにふざけて投稿してしまう。

翌日、酔いが覚めて、パソコンを見ると、瞬く間に動画は広まっていて、お金も集まり始めた。


監督さんご登場 ! 満員会場を見るなり「ワォ ! 」と叫んだ。通訳さんに「ワォって日本語でもワォ ? 」と聞いていた監督。彼が主役のこの作品も「ワォ ! 」の連続だった。

若い2人はこんなに世間を騒がすとは思ってもみなかったが、当然、妻は学校を首になってしまう。

その時の同僚との会話で「3人目を妊娠したから1年間有給で休むわ」と言っている教師がいた。それを聞いてミッキーは『マイケル・ムーア監督の 世界侵略のススメ』を思い出した。そこでは「イタリアの有給が年に8週間」もあると言っていた。だから有給出産休暇が1年間は嘘ではない。

しかし、アンナは正規教師でないのでその恩恵にはあたらない。ネット炎上してアタフタする流れは「ワォ !」だったが、非正規労働者の悲哀もたっぷり盛り込まれていた。

🎬『かけがえのない数日』ジュゼッペ・ピッチョーニ監督・脚本120分

リリアーナ(マリア・ロヴェラン)は大学卒業を目前に、突然、癌の宣告を受けた。その事は美容院を経営する母親(マルゲリータ・ブイ)にも、親しい友人たちにも秘密にしていた。

親しい女友だちの一人であるカテリーナ(マルタ・ガスティーニ)は、同性のリリアーナを密かに愛していたが、セルビアのホテルに就職が決まったので、送りがてら首都ベオグラードに親友4人でドライブ旅行する計画が持ち上がった。

リリアーナ、カテリーナ、不実な彼に悩んでいるアンジェラ(ラウラ・アドリアーナ)、そして妊娠してしまったバイオリン専攻の音大生・アンナ(カテリーナ・レ・カゼッレ)の4人で出発するが……。

始めのうち、この4人のお顔の区別がつかなかった。多分21〜23歳ぐらいと思うが、見た目、同年代とは思えない女優さんもいてちょっと残念。ストーリーもありがちな(病、同性愛、思いがけない妊娠等々)パターンで新鮮さは感じられなかった。

ただマルゲリータ・ブイさんの美容師の手付き、お客様のあしらいなどがとても自然で、さすが大女優さん、細かいところまできっちり手を抜かないで演じていた。
posted by ミッキー at 09:20| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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