2017年04月30日

イタリア映画祭(1)『君が望むものはすべて』

昨日からゴールデンウィーク恒例のイタリア映画祭に来ている。初日から3日間はゲストトークあるので会場の有楽町朝日ホールは満員。今夏以降に公開が決まっている作品以外は全て観ようとチケットを買った。

シドニーに行っている間に観ていない映画がたくさんあるので合間をみてはそちらにも行きたいので体調管理に気をつけて過ごそうと思っている。

🎬『君が望むものはすべて』フランチェスコ・ブルーニ監督/101分/日本初上映

アレッサンドロ(アンドレア・カルペンザーノ)はローマ・トラステヴェレ生まれの22歳。定職もなく、仲間と一緒に無為な日々を過ごしていた。

そんな息子に父親はご近所のお屋敷に娘と住んでいる85歳になる詩人ジョルジョ(ジュリアーノ・モンタルド)の話し相手や散歩に連れ出す仕事を見つけてきた。

嫌々行ってみると違う名前を呼ばれて「大きくなったな、いい若者になった」と気に入られて、少しやる気が出てきたアレッサンドロ。だが翌日には「お前は誰だ !」と言われてしまう。

ジョルジュはかつて数々の文学賞を受けた有名な詩人だったが、今は軽度のアルツハイマーに罹っていた。


話の筋はだいたい読める。監督前作品の『ブルーノのしあわせガイド』も先が読めるが、そんな中でイタリアらしい展開や現代社会の模様がけっこう「辛辣」に描かれているのが特徴だと思う。

ここに出てくるしょうもない若者アレッサンドロと遊び仲間の男友だちは、かつての詩人とのかみ合わない会話が面白い。

時々鮮明になるジョルジュの戦時中の苦しかった記憶から「隠した宝」話になる。俄然に元気づいて宝探しに一致協力するくだりは、意外な宝が出てきて笑いを誘った。

高齢の詩人を演じたジュリアーノ・モンタルドは『死刑台のメロディ』の監督さん。
posted by ミッキー at 11:36| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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