2017年04月27日

DVD ケネス・ロナーガン監督 日本未公開映画「マーガレット」

『マンチェスター・バイ・ザ・シー』ケネス・ロナーガン監督の日本未公開のDVDを見た。これは2011年製作になっているが、実際は2005年に撮影されているので、出てくる方がうんと若いので驚いた。

🎬「マーガレット」ケネス・ロナーガン監督/150分

高校生のリサ(アンナ・パキン)は舞台女優の母親・ジョーン(J・スミス=キャメロン)と幼い弟の3人暮らし。父親は離婚して他の女性と牧場を経営しているが、リサとの仲は良好で、次の休暇にリサに来ないかと誘ってくれていた。

リサもそれを楽しみにしていてカーボーイハットを買おうと街で探すが、なかなかいいものが見つからなかった。そこにバスを運転する男(マーク・ラファロ)がかぶっていたカーボーイハットに釘付けになって、バスのドアを叩きながら走っていると、運転手もリサに気をとられて、通行人をひいてしまう。

目の前で起きた惨事、それも自分が原因の一つであるリサは、瀕死の婦人を抱きかかえて最期を看取るが、その婦人の口から「リサ」という呼び名をかけられる。「そうです。リサですよ」と応えるが、亡くなった婦人にも幼い時に病気で亡くなったリサという娘がいたことが後からわかる。

150分と長い作品だったが、リサの気持ちの変化や周りの人々との関係が痛々しいほど、正直に描かれていた。

事故の起こる前のリサと、事故直後のリサ、最後の決断でリサ自身がぶつかる現実、等々。本当にきめ細やかにカメラがリサの心情を追っている。

音楽の使い方、時々映される街の様子(けっこう、長い時間映されるが、リサや見ている者の気持ちを鎮めるための時間だろう)、そしてマット・デイモン、ジャン・レノ、名だたる名優たちが10年ほど若返ってスクリーンの中で見られた。

『マンチェスター・バイ・ザ・シー』ほど映画流れとして計算され尽くしてはいないが、この作品が劇場未公開とは信じられなかった。

☆題名のマーガレットはリサが共感した詩に出てくるもの。
posted by ミッキー at 10:42| Comment(0) | DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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