結成して5年目の漫才コンビ「アカコとヒトミ」の高城ヒトミ(清水富美加)と本田アカコ(松井玲奈)は、小劇場で漫才をやって日々過ごしていた。
2人はいろんなことで衝突して「解散する ! やめる ! 」と言いながらもなんとなく離れがたく今日まで来てしまった。
そんなある日、ネタ練習していた河川敷でヒトミの自転車を、目の前で盗もうとしていた中学生に出会う。その中学生はイジメで盗みを強制されていたところを、2人に捕まえられたが…。
題名に猫が入るし、猫が笑うとなればホラー的要素もありかと思いきや、さにあらず、置物の招き猫だった。それもタンスの上にちょこんと飾る可愛い招き猫だ。飾ってくれた人をじっと見守ってくれているような招き猫だ。
監督さんは、林遣都主演で『荒川アンダー ザ ブリッジ』、池松壮亮主演で『大人ドロップ』と青春映画を撮り続けている方。
この新作では主演を女子にかえて清水富美加と松井玲奈を起用。しゃべりまくりの掛け合い漫才コンビをやる。
今の状況と過去の苦難や失敗を振り返っている構成になっているのでミッキーはちょっと戸惑ったが、可愛い孫世代を見るような気分で楽しめた。
コンビを組んで小さくても舞台に立っている彼女たちの周りで、いろんな人々の隠れた仕事が垣間見えるのも良かった。特にマネージャーの仕事だ。
ダメ出しをしたり、励ましたり、ご褒美に焼肉ご馳走したり、関係者にぺこぺこ頭下げたり……主演のお一人が突然に引退したが、その時のマネージャーさんの心労を察すると胸が痛んだ。
この映画を観なかったら、そんなことも思わなかっただろうからミッキーにとって観てよかった作品だった。