見覚えのない研究施設の大きな水槽で目を覚ました。記憶はおぼろげだが、僕・ヘンリーに愛する妻エステル(ヘイリー・ベネット)が優しく声をかけてくれている。水槽から上がってベッドに横たわるが、妻はこの研究所の医師らしく、事故で失った左側手足を器用に機械の手足に取り替えてくれている。クル、クル、パチン、痛くも痒くもなく元どおりになった。
次は声帯もやられたらしく声を選ぶ段階だ。僕ってどんな声だったか思い出せない。妻に任せるしかない……と思った瞬間、誰かが乱暴に侵入してきた。驚いたが僕は声が出ないので慌てたが、その中の一人・エイカン(ダニーラ・コズロフスキー)とかいう名前の男が研究所を破壊して愛するエステルを連れ去ってしまった。
声は出ないが、機械のパーツを導入したことで身体は超人的身体能力があると感じたヘンリーは、エイカンから妻を奪い返そうと決意する。
主役のヘンリーは一度も画面に現れない。時々映る右手のタトゥーが目印だ。主人公の視点のみで映し出される壮絶シーンいっぱいの「新感覚作品」だ。まるで大画面に向かってゲームしているようだ。
孤軍奮闘の彼に、突如、くせ者風の男ジミー(シャールト・コプリー)が現れ、浮浪者、パンツ一丁の変態、ヒッピー、兵士などで姿を変えていろんな場面で窮地を救ってくれる。
いろんな謎は終盤で「こんな魂胆があったのか ! 」と気付かせてくれるが、その頃にはミッキーはヘトヘト😰。観るのに結構、体力&耐力が必要な珍しいアクション映画だった。