2017年03月10日

大阪アジアン映画祭 『墓場にて唄う』『ティサイ』

昨日の晩に大阪から帰った。一週間以上離れていた名古屋はショッキングピンクの小さなライトが木々にいっぱいピカピカしていた。クリスマスイルミネーションの「桜🌸」バージョンだ。下品な色合いなので気分が滅入った。無駄な電力も下品な色合いも腹が立ってきた。疲れのせいではそうなるのかわからないが…。

でも今回の大阪アジアン映画祭はよかった。チョイス運が良かったのかわからないが、映友たちも口々に言っていた。もっと居たかったが体力も限界と感じたので後ろ髪をひかれる思いで大阪を後にした。

🎬『墓場にて唄う』ブラッドレイ・リュー監督/マレーシア、フィリピン

伝説のロック歌手・ジョーイのものまね歌手として生きる68歳のぺぺは小さな劇場やバーで歌いながら細々と暮らしていた。住処は居心地の良いところだったが、もう長年付き合いのあるマネージャーに売ったもので、お情けで今も住まわせてもらっている。

ある日、ジョーイの復活コンサートの前座をするという願ってもない仕事が舞い込む。喜んだペペは、そこでラブソングを作って人生の再起に挑戦する。

130分以上の長編。それが苦にならない渋い作品。今の生活はジョーイから貰った小物などを売って小遣いにしているが、交渉下手で欲というものがない男だ。過去はモノマネ芸人としての有名だったので街や酒場に行くと皆が声をかけて来る。

決して孤独ではない。そんな男が恋歌を書くところから苦悶するのだ。過去の女を訪ねて面と向かって「愛」について話そうとするが、女は今更と笑っていた。今、付き合っている若い女優志望の彼女は、添い寝してくれるだけ。まあ、男としての機能はもう枯れたとミッキーは思う。

だから、恋歌は無理かと思いきや……、である。

ものまね歌手と本人のジョーイの二役を演じる「ジョーイ・”ぺぺ”・スミス」はロックグループの元ボーカルで有名。ミッキーは知らないが日本でも活躍した方。

☆度々出てくる好物「チョコ粥」いったいどんなものだろう。調べてみよう。

🎬『ティサイ』ボーギー・トーレ監督/フィリピン

美人でセクシーなノミ屋のティサイ(ナタリー・ハート)は、将来有望なセミプロ・バスケットボールの選手シモンに近づく。始めはバスケット賭博の戦力目的だったが、次第に離れられない間柄になっていく。

ティサイのボスでバスケット賭博の元締め(ジョエル・トーレ/『牢獄処刑人』)はティサイにシモンを賭博のために試合を操作するよう指示するが……。

女性にとってエグくて痛い場面があった。

莫大な金が動くスポーツ賭博は日本でも一時騒然となったことがある。

本当に愛する男に出会ったティサイがだんだんと変わっていくが、思い通りにはならない泥沼賭博社会。そのズブズブ感をこれでもかというほど観せてくれた。

☆ティサイという名前は白人のハーフをおとしめるという意味があり、そのティサイを演じた主演のナタリー・ハートさんは素晴らしいプロポーションの持ち主だった。

posted by ミッキー at 08:08| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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