ロビーで『 一週間フレンズ。』の配給さんが入りを心配そうに待っていた。大変なお仕事だと思った。これはミッキー・オススメ。
🎬『ナイスガイズ ! 』シェーン・ブラック監督/アメリカ
シングルファーザーで酒浸りの私立探偵マーチ(ライアン・ゴズリング)は、すぐ暴力を振るう示談屋ヒーリー(ラッセル・クロウ)から強引に相棒にされ、失踪したポルノ女優を探すことになった。
マーチには頭が良くて、可愛いおませな13歳の娘・ホリー(アンガーリー・ライス)がいて、仲間に入れてほしいとついてきてしまう。
舞台はロサンゼルスで携帯などが出てきていないから時代はずいぶん前だ。スタントマンは使っていると思うがCGは使っていないようだ。
ラッセル・クロウの派手な暴れん坊ぶりとゴスリングのうたれ強さがいいコンビで、正式な探偵業ではないモグリの二人だが、意地と第六感で巨悪に挑んでいくという痛快なストーリー。
つい最近観た『ラ・ラ・ランド』のゴスリングとはひと味もふた味も違う。もちろん両方とも気に入っている。
🎬『愚行録』石川慶監督
静かな住宅街で起こった一家惨殺事件の被害者・田向浩樹(小出恵介)は、大手企業のエリートサラリーマン。妻の友季恵(市川由衣)は上品で優しく、可愛い娘と3人で幸せに暮らしていた一家だった。犯人もわからず1年が過ぎてしまった。
事件のその後という企画をした週刊誌記者の田中(妻夫木聡)は、事件関係者の話を聞こうと取材を始める。
しかし、事件直後には出なかった「田向夫婦の意外な内幕」や「噂」が複数の人から浮かび上がってきた。
この作品は試写で1回観ていたが妻夫木聡、満島ひかりの緊迫した演技がもう一度観たくて初日に行った。2回目も満足した。人間の身勝手さ、傲慢さによって傷ついてしまう弱者の描き方に「痛みと怒り」を感じた。
ストーリー展開に「 ? 」がところどころある。でもそれを差し引いても、人間の心に沈殿している澱のようなものを強く感じた。