食べられることなく捨てられる食品は世界で年間約13億トン。ジャーナリストでこの監督であるダーヴィッドさんは「食料救出人」と名乗って、植物油の廃油で走行できるように改造した車に、ゴミ箱で作ったキッチンカーを取り付けて、ヨーロッパ5カ国をめぐる旅をスタートさせる。
今、2月だが2017年度のドキュメンタリー部門でベストテン必至。面白かったし、勉強になった。
まず揚げ菓子屋さんで事情を話して廃油をたっぷりもらう。これで車を走らせるのだ。もちろんキッチンでも使う。
大きなスーパーマーケットのゴミ箱にダイビングするように身体を沈めて、「これも、食べれる、ほら、りんごの一部分だけ黒くなってるだけだ」「え、これは新品じゃないか、あれ、日付が過ぎているか、どうってことない」「皮は黒いが中は白くて完熟バナナだ」とその場で剥いてたべている。
愉快な監督さん、お目々がとても優しい。(ミッキー好み❤️)
3年前
『もったいない!』(バレンティン・トゥルン監督/ドイツ)というドキュメンタリーがあった。日本は廃棄食料の世界一と聞いていたので、このドキュメンタリーはよく覚えている。
食料の3〜5割は食卓に届く前に、生産の現場で、流通の途中で、お店の店頭で、そして私たちの家庭で…。観ながら「わあ、もったいない!」「えぇ!それも捨てちゃうの」とつぶやいたことを思い出す。
『0円キッチン』はこれプラス廃棄されるものを料理して皆にその場で食べてもらって、どんなに勿体無いことをしているのか具体的に教えてくれるのだ。
公団アパートに突撃「冷蔵庫」取材も😄面白かった。集めたもので公団の広場で料理していて、住民が「まあ、こんなに美味しいなんて勿体無いことしてたわ」と口々に言っていた。
まさか ❗️ だけど、ミッキーも冷蔵庫突撃取材されても恥ずかしくないようにしておかないと……ね。
🎬『ブラインド・マッサージ』ロウ・イエ監督/中国、フランス/115分
幼い時に事故で視力を失ったシャオマー(ホアン・シュエン)は、シャー(チン・ハオ)が院長を務める南京のマッサージ店で働くことになった。
シャーは生まれつき目が見えない。新しく入ってきた女性・ドゥ(メイ・ティン)が「すごい美人だ」と同僚も患者さんも言うので「美しい」という概念がわからず苦しみ、彼女に執着する。
そんな中、シャオマーは、駆け落ちして南京にやって来たワン(グオ・シャオドン)の恋人コン(チャン・レイ)に欲望が抑え切れなくなる。
ロウ・イエ監督作品の最高傑作 ❗️
ホアン・シュエンやチン・ハオとグオ・シャオドンの他は、実際の視覚障害者が店員役で出演している。映像の特異さ、登場人物たちの心の葛藤が深く描かれていた。
感想を書けば止まらないほど感動した。これは是非、是非、是非ごらんいただきたい。