2017年01月29日

上野の国立西洋美術館で 講演と『マリー・クロヤー 愛と芸術に生きて』を観た

昨日の土曜日は映画の催しに行った。国立西洋美術館は上野駅の近くで迷うことなく着いた。

トーキョーノーザンライツフェスティバルの共催イベントとして、日本・デンマーク外交樹立150周年にあたり企画された。

「 スケーエン:デンマークの芸術家村」展について国立西洋美術館 村上博哉副館長さんが講演してくださった。

スケーエンはデンマークの最北端の漁村で、その北端のグレーネンでは、北海とバルト海の2つの海流がぶつかり合うところ。そこの立つと2つの海の塩の濃度が違うために、色が違うことがわかるそうだ。

今から約150年前に、果てしなく広がる海岸線と見事な浜辺だけの辺境の地だったこの地に夏の間だけデンマークや北欧の国々からの芸術家たちが集まって来た。

その芸術家たちを泊めるただ一軒のホテル。今もホテルやホテル併設の美術館があると映画の背景などを教えていただいた。

その後、映画『マリー・クロヤー 愛と芸術に生きて』上映された。この作品はトーキョーノーザンライツフェスティバルでも上映されるが、ここでは無料。だからほぼ満席だった。

🎬『マリー・クロヤー 愛と芸術に生きて』ビレ・アウグスト監督/デンマーク、スウェーデン/102分/2012年/日本初上映

新進画家のマリーはスケーエン画家で高名なペーダー・セヴェリン・クロヤーと結婚。年齢差は15歳だった。かわいい女の子にも恵まれ、周りから羨望と尊敬を集めていたが、時がたつにつれて夫が精神を病んでいく。

彼女は過酷な生活の中で「自分らしく生きたい」と望み、新しい選択をするが…。

夫が精神を病んだ原因は、若くて美しい奥様と結婚したのもなきにしもあらずだ。映画は芸術より愛憎に重きをおいて描かれているが、当時に於いてはマリーの取った行動に批判が集中したことは当然だと感じた。

最初と最後に同じシーンが流れるが、それが暗示していることが印象的だった。

映画祭では二回上映されるので、是非渋谷ユーロスペースにお運び願いたい。
posted by ミッキー at 09:13| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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