2013年6月、元CIAの職員エドワード・スノーデン(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)の内部告発によって、アメリカ政府が極秘に作ってきた国際的な監視プログラムの存在が明らかになった。
その告発の約9年前、平凡な若者は、テロリストのみならず企業や個人、そして同盟国まで、世界中のメールや携帯電話での通話が監視されている現実に驚愕し危機感を持っていた。
東京に着くといつも一万円をSuicaにチャージして便利に地下鉄や買い物、外食に使っている。この作品を試写で観た帰りにチャージの機械で履歴というボタンがあったので試しにのぞいてみたらその日の行動、買い物がズラッと出てきた。
こんなことで驚いているミッキーの行動など、何の秘密もないからと無関心ではいられない。ヒタヒタと押し寄せる不気味な時代を感じ取った。
街では監視カメラ、携帯、パソコン検索履歴など、膨大な資料を探れば一目瞭然わかってしまう。危険人物と見なさればなおのことだ。
第87回のアカデミー賞・長編ドキュメンタリー部門で受賞した『シチズンフォー スノーデンの暴露』も、27日に公開される映画『スノーデン』も併せて観ていただくと、きっとSuica、携帯、パソコンはやめたくなるはず。でもこうも生活の中に入り込んだ通信機器だから手遅れ……だろう。