2011年1月25日。30年におよぶムバラク政権打倒を叫ぶ人々で街は溢れかえっていた。その騒動の最中に刑務所の扉も開いてしまい、そこから逃亡したイスラム教の男は、刑務所仲間のコプト教徒の男と2人で逃げるが、途中でその男が負傷してしまう。
イスラムの男は、焼け残った小屋に怪我をした男を残して、医者を探すためにカイロの貧困地区をさまよう。そして、偶然に手に入った真実を写し撮った動画をなんとかして国民に知らせたいと思うが…。
台詞もほとんどがないし、わかりにくい映像だった。前もって状況を知ってからの方が良かったと思った。追いついていけなくなって💤。
小さい規模で始まったデモが日を追うごとに大きくなり、通信機器、ライフラインは止まり、警察力はなくなり、美しい街が瓦礫の山になっていた。
題名の敷物と掛布は、それだけあれば安心して寝られるという「平和」の意味が込められているように感じた。
🎬『十四夜の月』M・サーディク監督/インド/170分 /1960年
裕福なナワブは、街で見かけたニカーブ(顔を覆うベール)姿の女性に一目惚れしてしまう。
忘れられない彼は、最近来た縁談を断り、その人を親友のアスラムに譲ってしまう。しかし、その縁談の女性・ジャミーラこそ、彼がは一目惚れした張本人だった。
ジャミーラは絶世の美女。170分という長い作品で、アステラは結婚したジャミーラと幸せいっぱい。だけど自分の嫁さんが「親友が一目惚れした人」とわかると驚いて「君がいいからと、見合いの話を僕にくれた、だからこのままにしておいてくれ。必ず幸せにする」とすんなり言えばいいものを、男の友情を第一に考えて話をややこしくしてしまう。
観ていてイラっとする場面や、女性蔑視のせりふもあって好みの作品ではないが、歌や踊りがふんだんに入っていて、インド映画らしい作品だった。
☆十四夜の月とはイスラムでは満月をさす。ジャミーラ役のワヒーダ・レヘマンを「月のように美しい」と褒め称えた題名だろうか。また度々登場して見事な歌と踊りを披露する娼婦の役の人も良かった。