2017年01月04日

ミッキーの今年初映画は早稲田松竹で『父ありき』『丹下左膳餘話 百萬兩の壷』

伊豆高原で足腰が痛めたが不思議なことに東京に戻ると痛みが引いた。なんでだろう。2日晩からぐっすり寝て朝10時すぎから始まる早稲田松竹に来た。

30分前には10人ほど並んでいたので近所を一回りしていたが、会場時には80人以上になっていたので驚いた。。
最終的にはざっと数えて120人ほど。年配者七割、若い人三割といい案配だ。

今日はシニアが900円。これで1日いられるから嬉しい。途中で外食も可能。出る時に外出証をもらうとその日中は有効。朝みて夕方また見ることができる。よく似たおばさんなら人が違ってもいいかもしれないなどと、正月から悪巧み…エヘッ

🎬『父ありき』 小津安二郎監督/1942年/早稲田松竹にて

金沢の中学教師である堀川周平(笠智衆)は、妻亡き後、息子の良平と二人で暮らしていた。しかし、修学旅行先で教え子をボート事故で溺死させてしまい、責任を感じた周平は学校を辞める。息子と出身地の信州に帰るが、それもつかの間、中学生になった良平を寄宿舎に入り、周平は一人で東京の工場に勤める。

東北の帝大を卒業して教師となった良平(佐野周二)は父親と温泉宿でしばらくぶりに会う。良平は教師を辞めて一緒に暮らしたいとかねてからの願いを伝えるが、周平は「今の仕事を投げ出してはいけない」と息子にこんこんと言い聞かす。


古い古いフィルムでザザザッと音も入っていた。一番最初の映画がこんなのでは嫌だなと思ったが、いつの間にかそんなことは気にならなくなった。

亡き妻のあと、男手一つで面倒を見てきた父は幼い息子を子ども扱いしない淡々とした口調で語りかけている。息子はそんな父親が大好きで「中学になったら寄宿舎だよ」と言われると急にしょんぼりする。

そのしょんぼりする後ろ姿(子役の方のお名前がわからない)に涙が出た。大きく成長してからも「男は泣くもんじゃない」という父の言葉をぐっと噛み締めて、父が死の床についても人前ではそれを守っていた。

そのかわりに父から薦められた嫁(水戸光子)さんがたくさんたくさん泣いていた。

☆当時32歳だった笠智衆が70歳の老人を演じて話題になった作品。

🎬『丹下左膳餘話 百萬兩の壺』山中貞雄監督/1935年

とある小さな藩で藩主の弟君が婿養子先の祝いとして持参したものの中に「こけ猿の壺」があった。こんな汚い壺などと兄はケチだと悪たれをついていたが、これには先祖が埋めた百万両のありかが示されていることが判明する。

その秘密を知った藩主は大慌てで養子先に使いを出すが、奥方が屑屋に売っぱらってしまっていた。屑屋は隣に住む安吉の金魚入れとなる。


映画で初笑い😄
大河内傳次郎さん主演のサムライ・コメディー ❗️矢場で用心棒をしている左膳と矢場の女将・お藤は、お互いに好ましく思っているが、素直になれない意地っぱり同士。

テンポがいい、人間の欲が身分の上下なく嫌味にもならず巧みに描かれていた。非常に完成度の高い作品だった。
posted by ミッキー at 10:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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