2016年12月30日

今年最後の685本目はインド映画『カプール家の家族写真』

毎日が映画三昧で楽しく過ごしてきた今年一年。少し頭の方はゆるくなってきたが、映画を観たいと思う気持ちはまだ衰えていない。

今年最後の映画はキネカ大森で上映しているインド映画『カプール家の家族写真』。最後の作品として候補は他にもあったが、これがとても気に入ったので 締めくくりの映画にした。

🎬『カプール家の家族写真』シャクン・バトラ監督/インド/132分/キネカ大森

おじいちゃんが心臓発作で危篤という知らせでしばらくぶりに故郷・クヌールに戻った長男のラーフル(ファワード・カーン)と弟アルジュン(シッダールト・マルホートラ)の兄弟。でもどこか彼らの関係はぎこちない。

おじいちゃんのアマルジード(リシ・カプール)の病はなんとか持ち直したが、死ぬ前に家族写真を撮りたいという。このところ、夫婦仲がしっくりいっていない長男夫婦(兄弟の父母)も、賛成して退院祝いと90歳の誕生日を兼ねてパーティーを開くことにしたが……。

家族写真を撮ろうと提案した「死に真似上手」なおじいちゃん。とってもいたずら好きでわがままに見えるが遠目から家族の心の動きを敏感に察している。未だにポルノを見たり、看護士さんに悪口を叩いたりまだまだ目が離せない困ったお年寄りだが、この調子なら100歳までも頑張れると思った。

出来のいい孫のラーフルとイマイチ人生模索中の弟アルジャンの確執は根が深い。作家として成功している兄(と、いっても行き詰まりを感じていて次回作を急かされている)の方を両親が大切に思っているとひがんでいる弟くん。

その兄弟2人に、帰郷の10日ほどの間にチャーミングで無邪気な女性ティア(アーリヤー・バット)が現れて、一層、複雑な雰囲気になってきている。

理解しようと話そうとすればするほど、もつれた糸がもっとこんがらがってくる。きっといい方におさまる展開と思って、のんびり観ているととんでもないことは起こるのだ。

人生、いつ別れが来るのかは「神のみぞ知る」だが、喧嘩したり、意見が合わなかったりした時にも、別れの言葉は「今日は言い合いになってしまったけど、また会おうね」と言ってわかれたいな、と強く感じた。

posted by ミッキー at 07:08| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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