2016年12月05日

原題はOssessione(妄執)2017年1月7日公開『郵便配達は二度ベルを鳴らす デジタル修復版』

ルキーノ・ヴィスコンティ生誕110年 没後40年メモリアル--イタリア・ネオレアリズモの軌跡(1)『郵便配達は二度ベルを鳴らす デジタル修復版』

年代順に『郵便配達は二度ベルを鳴らす』『揺れる大地』『若者のすべて』の3作品を観た。恥ずかしながら題名に覚えがあるもののミッキーは観ていない。

すべて「デジタル完全修復版」で2時間超えする大作。デジタルで修復されてはいるが画風は損なわれていないように感じた。日本公開当時にリアルタイムでご覧になった方もきっと満足できる修復版だと思う。

カチンコ『郵便配達は二度ベルを鳴らす デジタル修復版』ルキーノ・ヴィスコンティ監督/イタリア/126分/2017年1月7日より新宿武蔵野館にて全国順次「3作品連続」ロードショー公開

イタリア北部のポー河沿いでガソリンスタンドとレストランを経営者する主人ブラガーナ(ジュアン・デ・ランダ)の妻ジョヴァンナ(クララ・カラマイ)は、年の違う夫との生活に飽きあきしていて退屈な日々を過ごしていた。

そこに若くてたくましい流れ者ジーノ(マッシモ・ジロッティ)がふらりとやってきた。ジーノとジョヴァンナは一目で惹かれあう。

ジーノは「金がないから何か仕事をさせてくれ」と主人ブラガーナに頼み、車の修理などをする。人手が足りなかったので重宝がられしばらく滞在した。

主人が留守中に2人は愛し合い駆け落ちの話になるが、元娼婦のジョヴァンナにとって、今の経済的に安定した生活を捨てる決心はつかなかった。


原題はOssessione。調べてみたら「妄執」という意味。妄執(もうしゅう)の意味は「妄想がこうじて、ある特定の考えに囚われてしまう事」とあった。

有名な邦題『郵便配達は二度ベルを鳴らす』も不思議な題名だ。てっきりホラーだと早合点していた。これも調べていくうちに理解できた。

原作者のジェームズ・M・ケインが郵便配達は「他の訪問者と区別するために必ず2回ベルを鳴らす」ので「人生には同じことが2度起こる」という意味を込めたらしい。と書いてあった。(わかったようなわからんような・・・)

確かに映画中に2人は一度別れるが、偶然、街の祭りのような賑やかな場所でブラガーナ夫婦に再び出会って「こんなところで大道芸の手伝いをしているならうちに来いよ」と言われて、元のガソリンスタンドとレストラン店に戻っている。

この時から2人は主人を殺そうと相談するわけだが、その不穏な雰囲気は映画の始まりから画面にあふれているように感じたし、先行き、きっとうまくいかないだろうという予感もした。愛欲の生々しさと結末の「予感」があたったので身震いがした。

☆主人ブラガーナ(ジュアン・デ・ランダ)は太っちょで少しワンマンだけど、柔らかい美声の持ち主。酒場の舞台に飛び入りして大勢の前で歌うが、確か「椿姫」だった。元娼婦の妻も聴いているのに「高級娼婦マルグリットと身分の高い若い男アルマンの恋」のアリアを歌うなんて、殺されても仕方ない・・・のかも知れない。

明日は『揺れる大地』の予定。
posted by ミッキー at 03:49| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: