1980年代のアルゼンチンは、最悪な独裁政治から民主政治を取り戻しかけていた。裕福で仲の良いプッチオ家はご近所さんからも信頼されていた。家族は父アルキメデス(ギレルモ・フランセーヤ)と妻、息子3人、娘2人の7人家族。
政府の仕事(秘密警察のような仕事と思うが)をしていた父親が無職になってしまい、新しく始めたのが、誘拐。初めのうちは父親の仕事を知らなかった家族だが、ラグビーの選手の長男・アレハンドロが友人の誘拐現場に出くわし、犯人が自分の父親だと知ったことから、誘拐稼業を手伝わされてしまう。
近所の人は、この家族にそんなおぞましい秘密があることなど気づきもしない。そんな中でも長男はサーフショップを開店し、みんなを集めてパーティーをしている。こんな生活が続くわけもなく…。
これはアルゼンチンの人なら絶対に知っている有名な事件らしい。チラシには「この家族に全世界、震撼 ❗️ 」と書いてあったが、納得😰
それにしても誘拐ビジネスが家業とは恐れ入った。誘拐ビジネスで儲けたお金で裕福な暮らしをして美味しい肉などを家族で楽しそうに食べている。
思えば同じアルゼンチン映画の『瞳の奥の秘密』でも人殺し犯人もすぐに釈放されて、時の権力者の警護をしていた。エル・クランのお父さんも最後の最後まで「悪いことした」などという顔は一回もしていない。最後の「彼らのその後」で驚愕した。
☆主役のギレルモ・フランセーヤさんのお目々が怖かった。『瞳の奥の秘密』にも出ていらっしゃるが、どんな役だったか、もう一度DVDを見てみよう。