2016年09月14日

函館の空の下で 9月17日公開 『オーバー・フェンス』

🎬『オーバー・フェンス』山下敦弘監督/112分/9月17日よりテアトル新宿他にて全国順次ロードショー公開

妻と離婚した白岩(オダギリジョー)は、東京の建設会社をやめて故郷の函館に戻ったが、実家にも顔を出さずに一人暮らしをしていた。そして失業保険をもらいながら職業訓練校に通っていた。

訓練校とアパートを往復するだけのだらだらした日々を送っていたが、コンビニの空き地で「鳥の求愛の様子」をまねて踊っている不思議な女(蒼井優)に出会う。

そんなある日、同じく訓練校に通う代島(松田翔太)に強引にキャバクラに連れていかれた彼は、そこでホステスをしている聡という男名の女と再会した。彼女は鳥の求愛を踊っていた女だった。どこか危なげな聡に惹かれていく。

職業訓練所が舞台だ。ここにいると失業保険の一部をずっともらえて手に職もつけられて一石二鳥ど思いきや、案外そうじゃないらしい。

元ヤクザ、人付き合いが苦手な若者、老後の楽しみで来ている老人等々、一癖も二癖もある人の中で白岩は誰とも深く関わらないでいる。

先月観たフランス映画『ティエリー・トグルドーの憂鬱』も最初は職業訓練の場面(だったと思う)でフォークリフトの運転作業を習う訓練だった。こんな技術、習って職場ですぐやれるのか?とか、ちょっとかじっただけのど素人をどこが雇うか?など仲間たちは愚痴っていたが、どの国も底辺の少し上の部の人が一番多いのではないかと思う。

そこに、一点の光のように蒼井優扮する鳥の交尾を真似て踊る女が登場する。思えば『花とアリス』で紙コップとガムテープで即席のトウシューズにしてバレーを踊ったシーンが目に浮かんだ。

☆原作者・佐藤泰志の『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』そして『オーバー・フェンス』と最終章になる。それぞれ監督さんは違うが、北海道の空気感は的確に映像に表れている。
posted by ミッキー at 21:54| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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