日本の海軍省から国策動画を製作するように言われ1944年に松竹動画研究所によって製作された白黒の長編動画。1945年に公開された。
この時期にこのレベルのアニメが製作されていたなど思いもよらなかった。
作られたのが1944年で、公開が1945年なら、ほぼ戦争の末期にさしかかっていた時期だ。そんな状況を察しながら作っていく製作陣はどんな気持ちだったのだろうか。
物語は「桃太郎」大将とお供の兵隊たち。と、いってもお供はサル、クマ、イヌでいたって無邪気に描かれている部分と、戦う準備に声かけあって一糸乱れず作業する部分が丁寧にわかりやすく出来ている。
それらは時にはミュージカルのようになっているのでびっくり。そして、初めて聴く「あいうえおの歌」は、このアニメのために作曲している。
もう一度聴きたいと思ってネットで検索したら、画像と歌が流れてきた。便利な世の中だ。全部観られなくても、この歌の画像を見るだけで骨格のしっかりした国策映画と感じるはず。
このアニメを当時リアルタイムで観た子どもらは何人いたのだろう。
☆名古屋シネマスコーレでは今週の金曜まで、それも1日一回しかやっていない。近隣の方は是非ご覧いただきたい。今日はほぼ満員だった。