2016年05月12日

70年の時を経て 5月28日公開『あのひと』

🎬『あのひと』山本一郎監督/87分/5月28日より渋谷ユーロスペース、名古屋名演小劇場他にて全国ロードショー公開(5月14日より大阪・なんばパークスシネマにて先行上映)

第二次大戦末期。4人の帰還軍人たちは、戦死した部隊長の遺児「小隊長」を共同で育てていた。やがて戦況がきびしくなってきて帰還軍人たちは飛行機などを作る軍事工場に行ってしまう。

小隊長少年には「大晦日には絶対戻る」と言い、面倒は隣の灸診療トラばあさん(田畑智子)の家に居候している元板前・鶴吉(神戸浩)が同居してしのいでいた。

だが、鶴吉も炭坑に行く決意をして「大晦日には絶対戻る」と同じことを言って小隊長少年を残して出て行く、代わりに1人残された遺児を育て始めるのは4人の女性たちだった。


当たり前のことだが「脚本」の素晴らしさに驚きながら観入ってしまった。固い訥々といた台詞もじんわりとした味わいがあった。また、今はほとんどない「話し言葉」の遅めの間の取り方もここでは気にならなかった。

若い独身男女たち8人の秘めた「あのひと」がちゃんとイザコザなしで❤️納まるのだろうかとミッキーはちょっと心配したが、それは観てのお楽しみだ。

だが、気になったのが小道具。その時代にはないであろう、折りたたみはしご、街頭の蛍光灯、ガラスのピッチャー、ビニール袋、ホウロウやかん、横じま模様のTシャツ・・・。反対に当時、どの家にもあった火鉢、コタツ、蚊帳などが見当たらなかった。

それに田畑智子演じる灸診療のトラを「おばあさん」呼ばわりしていた。脚本がそうなら俳優を変えるなり、「おばさん」に変えるなり(おばさんと呼んでる箇所もあったが)してほしかった。

☆『夫婦善哉』などで知られる作家・織田作之助が、第二次世界大戦末期の1944年に執筆。約70年の時を経て、2012年に大阪で発見された脚本。5月14日より大阪・なんばパークスシネマにて先行公開される。
posted by ミッキー at 08:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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