🎥『ブラック・スキャンダル』スコット・クーパー監督/アメリカ/123分/1月30日公開
アメリカのサウスボストンで育ったジェームズ・バルジャーとその弟ビリー、そして二人の幼なじみジョン・コノリーはそれぞれ、ジェームズ(ジョニー・デップ)はギャングに、弟ビリー(ベネディクト・カンバーバッチ)は政治家に、コノリー(ジョエル・エドガートン)はFBI捜査官とそれぞれの道に進んでいた。
コノリーはイタリア系マフィアの撲滅を成功させるために、彼らと抗争中のジェームズにマフィアの情報を流してほしいと持ちかける。
FBIぐるみの密約をいいことにマフィアの組織を撲滅に追い込み、犯罪組織のボスとなったジェームズ。そして、ビリーもジェームズの力をバックに政治権力を握る。
利害を一致させた彼らの関係は「アメリカ史上最悪の汚職事件」に発展していく。
今日、初日・初回に行った。そのまま居坐ってもう一度観たかったが、時をおいたほうがいいと思い、次にまわった。
それにしても贅沢な俳優使いだ。甲乙つけがたい配役で、3役とも本当にぴったりの役だ。その中でも、ジョニー・デップの「素頭」には仰天だが(チラシでは知っていたが)、顔の印象より、声がよかった。ざらつきのある声だが、ザラザラ一粒ずつが光っている声だった。
コノリーのジョエル・エドガートンは手の表情、政治家のベネディクト・カンバーバッチは身体丸ごと政治家としての説得力のある演技だった。
この映画を観ていて、もしフィリップ・シーモア・ホフマンが生きていたらどの役にあてはまるか考えていた。(最後に出てくる連邦検事かな・・・とか)
迷わずパンフレットを買ったが、アメリカの1970〜80年代の暗部の歴史が詳細に書かれていて720円は安いと思った。