2015年11月27日

書くことが、生きること 12月19日公開『ヴィオレット −ある作家の肖像ー』

🎥『ヴィオレット −ある作家の肖像−マルタン・プロヴォ監督/フランス/139分/1219日より岩波ホール他にて全国順次ロードショー公開


1907年、ヴィオレットは私生児として生まれる。母親に愛されない思いを抱きながら生きた彼女は、そのことを小説を書き始める。

あるきっかけで、ボーヴォワールに才能を認められ、彼女の助けを受けながら、戦後間もない1946年に女性として初めて自分が体験や性を赤裸々に書いた「窒息出版。だが、カミュやサルトル、ジャン・ジュネといった大物作家の支持を得たが、社会からは受容されなかった。

傷つき果てたが、ボーヴォワールの支えによって再びペンを取った彼女は、パリからプロヴァンスに向かい、新作「私生児」を書き始める。


1940年代パリ。実在の女性作家ヴィオレット・ルデュック彼女を支えつづけたボーヴォワールとの関係を軸に赤裸々に描かれている。


この作品でボーヴォワールの印象が大きく変わった。態度も言葉も感情もすべて大人の女性だ。二人の関係の始まりは、ボーヴォワールの後をスートカーのようにこっそりつけて行って、家を確かめて、再度、自分の原稿を持って突然訪ねて行く。それでも「必ず読むわ」と言って嫌な顔もしていない。

これがきっかけでヴィオレット・ルデュックの才能が認められていくのだが、ヴィオレット・ルデュックの情熱的な行動とボーヴォワールの冷静さが、とても興味深く描かれていた。

ミッキーは、ヴィオレット・ルデュックのお名前も作品も知らなかった。「窒息」「私生児」は近いうちに是非読んでみたい。

ヴィオレットを演じたエマニュエル・ドゥヴォスは個性的なお顔立ちの女優さん。付け鼻をしたと書いてあったが、それがとても自然だったので資料を見るまでわからなかった。

ヴィオレットボーヴォワールの衣装は◎、特に普段着、部屋着などは布の肌触りを感じ取ることができた。
posted by ミッキー at 14:54| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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