2015年11月18日

これは警告だ!11月21日公開『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(ラプソディ)』

🎬『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(ラプソディ)』コーネル・ムンドルッツォ監督・脚本/ハンガリー、ドイツ、スウェーデン/119分/11月21日より新宿シネマカリテ他にて全国ロードショー公開

雑種犬に税を課すとある街。13歳のリリ(ジョーフィア・プショッタ)は母と二人で暮らしている。母の海外の仕事のために、離婚している父親ダニエル(シャーンドル・ジョーテール)の家に行くことに決まった。

だが、リリが可愛がっている雑種犬ハーゲンも一緒とわかると、途端に父親は不機嫌になった。父親のアパートでも、すぐ住民に通報され「飼うなら税金を払え」と警察がやってきた。父親は頑として税金は払わないと言い張り、警官を追っ払ってしまう。仕方なくリリは学校のオーケストラの練習場に連れていく。

少女と犬の狂詩曲という題だが、こんな激しい作品とは思ってもみなかった。雑種犬は犬のうちに入らない「差別」が、この国ではまかり通っている。

少女とはなればなれになったハーゲンのやさぐれ人生が痛ましい。この「犬」を「移民」とか「貧乏人」に変えて考えてみたら、ぴったり合う。犬の話にしているが、これは差別される人間そのものの作品と強く感じた。

この作品の最後のように心落ち着けて見つめ合うことが出来たらいいなと思った。

☆101匹ワンちゃんどころではない犬の大団体。300匹以上はいるはず。この作品は少女の健気さと犬たちの団体行動にかかっている。動物コーディネーターのテルサ・アン・ミラーさんの力量が伺えた。
posted by ミッキー at 22:39| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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