『パリ3区の遺産相続人』イスラエル・ホロヴィッツ監督 イギリス、フランス、アメリカ 107分 11月14日よりBunkamuraル・シネマ他にて全国順次ロードショー公開
ニューヨークに住む中年男のマシアス(ケヴィン・クライン)は、疎遠だった亡き父親からパリ・マレ地区の古いが広くて豪華なアパートを相続することになった。
彼は何度かの離婚や仕事の行き詰まりで、渡りに船とばかりにアパートを訪ねると、そこには老婦人(マギー・スミス)と彼女の娘(クリスティン・スコット・トーマス)が住んでいた。
話が違う…と怪訝におもったが、そこはフランス独特の不動産システム「ヴィアジェ」によって、老婦人が亡くなるまでアパートを売却できないことを知る。
その上、彼がここに住むなら、反対に彼女に家賃を払わなければならなかった。憤慨しながらも一緒に暮し始めるが……。
これは、今年3月にシドニーで観た作品で『 My Old Lady』という原題だった。有名俳優3人の共演だから、きっと公開すると思ったが、やっぱり公開された。
彼は土地の不動産屋に仕組みを聞きに行ったり、不平不満で老婦人の娘と喧嘩したりしたが、中盤までの流れは平坦。
彼は文無しに近い状態らしく、家の備品をチョコチョコ古道具屋に売ったりしている。元は老婦人の家だからいいのかな ? と心配になるが、あちこちものを探しているうちに「老婦人と父親は、ただの関係ではなかった」ことがわかってくる。だったら「娘と俺は兄妹」ってことも考えられると思ったが、これは🙇間違っていた。
この二人、それぞれ親に対して、人に言えない「わだかまり」があったが、二人は初めてそのわだかまりを打ち明けるのに、遠慮のない相手でもあった。そんな間柄に💞が生まれる。
深読みすれば、老婦人は90歳近いから娘は50代か60代として、2人を結婚すればこの家にすみ続けられるし、家賃は払わなくてもいいし……なんて考えちゃうのは早合点かな。
主な登場人物が3名だが、もう一つ、忘れてならないのは「パリ3区・マレ地区」。この街並みが本当の主役かもしれない。高級住宅街だけど、お澄ましな感じではなくて、お店も個性的でいい感じの街だった。
彼は文無しに近い状態らしく、家の備品をチョコチョコ古道具屋に売ったりしている。元は老婦人の家だからいいのかな ? と心配になるが、あちこちものを探しているうちに「老婦人と父親は、ただの関係ではなかった」ことがわかってくる。だったら「娘と俺は兄妹」ってことも考えられると思ったが、これは🙇間違っていた。
この二人、それぞれ親に対して、人に言えない「わだかまり」があったが、二人は初めてそのわだかまりを打ち明けるのに、遠慮のない相手でもあった。そんな間柄に💞が生まれる。
深読みすれば、老婦人は90歳近いから娘は50代か60代として、2人を結婚すればこの家にすみ続けられるし、家賃は払わなくてもいいし……なんて考えちゃうのは早合点かな。
主な登場人物が3名だが、もう一つ、忘れてならないのは「パリ3区・マレ地区」。この街並みが本当の主役かもしれない。高級住宅街だけど、お澄ましな感じではなくて、お店も個性的でいい感じの街だった。
☆フランス独特の不動産システム「ヴィアジェ」について
フランスにおける高齢者の所有不動産に関する特殊な売買契約のこと。高齢者が住宅を買い主に売却し、その対価として、買い主から高齢者に対して高齢者が生存する期間に限り毎月一定額の金銭が支払われ、しかも高齢者はその住宅に終生住み続けることができるという契約である。
フランスにおける高齢者の所有不動産に関する特殊な売買契約のこと。高齢者が住宅を買い主に売却し、その対価として、買い主から高齢者に対して高齢者が生存する期間に限り毎月一定額の金銭が支払われ、しかも高齢者はその住宅に終生住み続けることができるという契約である。