🎬『岸辺の旅』黒沢清監督/日本、フランス/128分
3年前、夫・優介(浅野忠信)が失踪してしまった瑞希(深津絵里)は、喪失感を抱きながらも、この頃、ようやくピアノを教える仕事ができるようになった。
そんな中、突然、優介が靴を履いたまま、台所のすみにぼーっと立っていた。驚く瑞希に彼は「自分は死んだ」と言う。「ここまで来るのに3年かかった」と言いながら、瑞希の作った白玉団子を美味しいと食べる優介。
その夫に誘われるまま、旅に出る二人は…。
観る前、粗筋をよんで「現実味のない…」と公開してからも後回しにしていた。
この地球上で死と生の間があるなど、大まじめに議論する気持ちはないが、この作品や『日本零年〜フクシマからの風第2章〜』を観ると「そう信じてあげたい」と思った。
本当に愛している人の生き死にがわからない苦しみと、死んだのはわかっているが「すまなかった」と一言いいたいがために生と死の茫洋とした間をぬって会いに来る男の気持ちが、ほど好い切なさで伝わってきた。
3年前、夫・優介(浅野忠信)が失踪してしまった瑞希(深津絵里)は、喪失感を抱きながらも、この頃、ようやくピアノを教える仕事ができるようになった。
そんな中、突然、優介が靴を履いたまま、台所のすみにぼーっと立っていた。驚く瑞希に彼は「自分は死んだ」と言う。「ここまで来るのに3年かかった」と言いながら、瑞希の作った白玉団子を美味しいと食べる優介。
その夫に誘われるまま、旅に出る二人は…。
観る前、粗筋をよんで「現実味のない…」と公開してからも後回しにしていた。
この地球上で死と生の間があるなど、大まじめに議論する気持ちはないが、この作品や『日本零年〜フクシマからの風第2章〜』を観ると「そう信じてあげたい」と思った。
本当に愛している人の生き死にがわからない苦しみと、死んだのはわかっているが「すまなかった」と一言いいたいがために生と死の茫洋とした間をぬって会いに来る男の気持ちが、ほど好い切なさで伝わってきた。