🎬『ボクは坊さん。』真壁幸紀監督/99分/10月24日より新宿武蔵野館他にて全国ロードショー公開 (四国エリアは10月17日より先行上映
映画はたくさんあれど、坊さんの日常を映画化したものはあまりない。その珍しい坊さんの世界を「のぞき見」をさせてくれる上に、最高に面白く勉強にもなる作品がこれ。
ここは四国88ヶ所霊場第57番札所の栄福寺。そこで生れ育った白方進(伊藤淳史)は高野山大学を卒業したが、坊さんになる決心がつかず地元の本屋に勤めていた。
そんなある日、住職である祖父の急死で進は光円と名を改め、24歳で栄福寺の住職となった。
原作者であり永福寺住職の白川密成さんは、糸井重里氏主催の「ほぼ日刊イトイ新聞」に、住職の日々を綴る企画を提案したことがきっかけで、エッセイを7年間連載。それが人気を呼び、本になり映画となった。
主役は『ビリギャル』の塾熱血先生、伊藤淳史。ロケ地はもちろん永福寺。
監督はこの作品で初長編デビューした真壁幸紀。無理のない演出が光っている。 未熟で悩み多きボクの日常を、家族のさりげない協力、途切れない友情、幼なじみ(山本美月)への片想い、苦言の多い檀家の長老(イッセー尾形)などを織り込んで描かれている。
この映画を観てから相当時間がたった今でも、忘れられない言葉がある。思い出すたびに心身とも楽になり、思わず手を合わせてしまった。是非、この言葉を劇場で受け取っていただきたい。
☆この映画は高野山開山1200年を記念して作られた。