2015年09月20日

どこに行ったの?ママ…9月19日公開『ぼくらの家路』

映画(かちんこ)『ぼくらの家路』エドワード・ベルガー監督/ドイツ/103分/9月19日ヒューマントラストシネマ有楽町他にて全国ロードショー公開

10歳のジャック(イヴォ・ピッツカー)と6歳の弟マヌエル(ゲオルク・アルムス)は仲の良い兄弟。シングルマザーのママは優しいが、まだ若いこともあって、子供より自分中心。男を家に連れ込んだり、夜遊びで家を空けたりすることが多かった。

ある日、二人が留守番している時、不注意で弟が火傷を負ってしまう。それが発端となって、民生局が立ち入った結果、弟は母親と住み、ジャックは施設に行くことになった。

ジャックは家族から離された寂しさとイジメなどで施設に馴染めなかったが、夏休みには母親が迎えにくるのを唯一楽しみに我慢していた。だが、その日になって「2、3日遅くなる」と電話が入り、がっかりしたジャックは施設を飛び出してしまう。


とても二人の子役さんが良く、細かい配慮もある作品だった。が、ミッキー年代には、この作品を観て「いい映画を観た」と思うより「ただ、ただ子供たちがかわいそう…」で気持ちが暗くなる。

これを観た劇場は名古屋の栄にあるビルの8階で、エレベーターの中の話が耳に入ったが「日本も同じような事件がたくさんあるけど、どこも一緒なんだね。お母さんの資格ないね」と年配同士の会話が聞こえてきた。

ミッキーは暗く、重い気持ちにはなったが、ママは上のジャックが10歳前はどうしていたんだろう。一応、1、2年前までは曲がりなりにも子育てしていたんじゃないだろうか。

邦画の『子宮に沈める』を思うと、それこそ胸が張り裂けそうで「はい、次の映画」とはいかなかった。あの時は1時間ぐらい椅子に座ってぼんやりしていた。

名古屋大須のシアターカフェで緒方監督さんともお話したが、あの作品よりはるかに「いいお母さん」だ。

だがこのドイツ映画でわからないことがある。火傷させたのはジャックが悪いのか ? 母親の育児放棄じゃないのか? だったら弟も同じ施設に入れるべきだったのでは?と疑問に思った。弟も一緒だと、また違っていたと思うが……。

ネタバレはしたくないが、三日後に、やっと、会えた時のママの反応がショックだった。ジャックもそうだったと思う。だから、ジャックが最後に取った行動は、彼なりにじっくり考えたことだと思う。この子たちのその後を「続編」として観たくてたまらない。
posted by ミッキー at 10:56| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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