2015年08月06日

少女のひと夏の成長物語 8月22日公開 『夏をゆく人々』

カチンコ『夏をゆく人々』アリーチェ・ロルヴァケル監督  イタリア、スイス、ドイツ  111分  8月22日より岩波ホール他にて全国順次ロードショー公開



12歳の少女・ジェルソミーナ(マリア・アレクサンドラ・ルング)は、養蜂業を営む一家の四人姉妹の長女。自然と共に生きる寡黙で頑固一徹な父・ヴォルフガング(サム・ルーウィック)、優しい母・アンジェリカ(アルバ・ロルヴァケル)と居候のココの七人でウンブリアとトスカーナの州境に住んでいる。


人里離れた広々とした農園で古来の養蜂をしているが、家庭の雰囲気は父の性格のため暗く厳しいものだった。その厳しさはハチの扱いがうまい長女のジェルソミーナに容赦なく注がれ、彼女は外の世界に憧れを抱くようになる。



そんな閉鎖的な家族に「ドイツの少年」と「テレビ番組の撮影隊」が一陣の風のごとく入り込んでくる。そんな中で家族は父親の確固たる精神が軸となって支えられていることに気付く。 



監督さんは、母親役を演じるアルバ・ロルヴァケルの妹さん。社会から孤立する家族、その家族からも孤立してしまう長女の心情を丁寧に映し出していた。


父親と長女がたくさんの蜂が飛び交う中、慣れた手つきで作業するシーンでは、蜂(自然)と人間の信頼関係を強く感じた。このシーンはどうやって撮影したのか、どんなご苦労があったのか、監督さんに是非お聞きしたい。


☆プレス資料から。

この作品は監督さんご自身の実人生の部分もある。主役の少女と同じドイツとイタリアの混血で、実家は養蜂を営んでいた。

監督さんは蜂の扱いは手慣れたものだったが、ジェルソミーナは演技経験は全くなく、もちろん蜂の扱いなどは経験はなかった。監督さんは撮影に入る前に、蜂に慣れてもらうよう、長い時間をかけた。マリア・アレクサンドラ・ルングは何度か蜂に刺されながらも見事に演じ切った。

☆時々、家庭を訪問して「学校にいかすように」進める少年係のイルデ役は『パラダイス:愛』の主演の女優さん。これも資料を見るまでわからなかった。



posted by ミッキー at 19:26| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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