観はじめてから驚いた!これはシドニーで観たドキュメンタリーだった。日本のようにパンフレットという「ありがたい」ものはオーストラリアにはなく、あるのは「チラシ」だけだ。その読めもしないチラシを見て劇場に入った。
チラシには知的だが少し不気味な中年男性のお顔が真ん中にデンと印刷されていた。近寄りがたいチラシ写真だった。劇場の入りは少なく、ミッキーの他に男性が二人だけだった。
わけもわからず、映像だけで「自然破壊のテーマ」に写真を撮っている方と思って観ていたが、「虐殺」「難民キャンプ」も出てくる。戦争も大きな自然破壊のひとつとして入れてあるんだなと映像だけで最後まで居眠りなしで見入った作品だった。
そして今回、試写で「この作品」と再び遭遇したのだが、映像ひとつひとつに彼の言葉があり、深く理解したのは言うまでもないが、映像から受けた印象はその「言葉」以上に示唆を含んでいた。
内容を知った今は、重くのしかかってくる「地球上で起こっている現実」対して、知らん顔はさせないぞ、と言っているように感じた。
恥ずかしいがこのお名前は知らなかったし、写真も見たことはないが、調べてみると世界的な写真家で数々の賞を受けている。近々に出版される本の紹介文も一部分紹介されていたが、もし、写真が少しでも入ってはいるなら、いつも自分の手元に置いておきたいと思う。
☆一番印象的だったのは「イグアナの手」だ。岩肌にガシッと爪を立てているイグアナの手が「あんたらだけの地球じゃないぞ ! 」と言っているようだった。