1年にひと晩、12時間だけ殺人などすべての犯罪が合法になる法律「パージ」の日がまたやってきた。パージ開始まで後2時間となり、帰宅を急ぐ人たちで街は、騒然となっている。
病弱な父を持つシングルマザーのエヴァ(カーメン・エジョーゴ)は、娘(ゾーイ・ソウル)と低階層地域に住んでいて、防犯設備はシャッターぐらいしかない。父親は別室で横になると言って、彼女たちに内緒で外出する。
離婚の話が進んでいる夫婦シェーン(ザック・ギルフォード)とリズ(キエレ・サンチェス)はスーパーで買い物にをして、早く帰宅しょうとしたが、車が故障して動かなくなってしまう。
息子を事故で亡くした男レオ(フランク・グリロ)は、パージのこの日に、事故を起こした相手に復讐をしようと考え、完全武装をした大型の車を走らせていた。
街のあちこちにはパージの時を興じようと、開始を今か今かと待ちかまえる不良グループや、女を捕まえて人身売買しょうとする謎のグループも待ち受けていた。
イーサン・ホークのようなスターは出ていないが、運が悪く、家に辿り着けなかったり、家人が行方不明になったりして探し回る庶民の家庭事情に『パージ』以上に興奮した。
中心になって彼らを助けるレオは精悍なマスクの男優さん。彼は、皆と一致団結して行動して皆を助けるが、息子の敵を殺ることは最後まであきらめきれずにいた。
行方不明になった病気の父親は、これ以上迷惑かけたくないと、意外な行動を取る。この展開が一番増悪で人間のおぞましさを感じた。
☆『パージ』も『パージ:アナーキ』も単独で観てもOKだ。
☆この『パージ』とやらで、低階層が減り、辛くてきたない仕事をする人が少なくなれば、どうなってしまうのか。2022年としても(今から10年後)ロボットが代わりにやるようになっていればよいが、そうでなければ大金持ち以外は、うかうかしておれなくなってしまうのに…。