『バケモノの子』細井守監督/119分 7月11日より東宝系映画館にて全国ロードショー公開 http://www.bakemono-no-ko.jp/sp/
この世界には人間の世界とは別に「バケモノの世界」がある。人間界(渋谷)とバケモノ界(渋天街)。交わるはずのないこの二つの世界には、ひとりぼっち少年とひとりぼっちのバケモノがいた。
バケモノ・熊徹(声:役所広司)に出会った少年(声:宮崎あおい)は強さを求めてバケモノの世界に行くことを決意する。少年は熊徹の弟子となり、九太という名前をつけられる。
奇妙な師匠と弟子の関係の中、絆を強めていく。そんな少年が青年になった九太(声:染谷将太)は、女学生の楓(声:広瀬すず)と出会う。
『騒音』で(多分)品川、『新宿スワン』で新宿、そして『バケモノの子』の渋谷だ。山手線でも品川、新宿、渋谷と街の様子は違う。
いつも上京する度に映画館の多い渋谷に行くが、若い子たちがたむろしている様子を見ると「バケモノ」までとは思わないが、渋谷の街は田舎者のミッキーにとって迷路のように感じるので、渋谷が舞台はうなずける。
監督さんは言うまでもない『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』の方。物の「陰」の部分を描かせては天下一の監督さん。この作品の中でも堪能できた。
声優さんに関しては、九太の染谷将太の声がずっと染谷が頭に浮かび、九太にはならなかったのが残念。他の方々は満点に近い。特に宮崎あおい、広瀬すずがよかった。