ロンドンに住む精神科医のヘクター(サイモン・ペッグ)は、美人でしっかり者の恋人クララ(ロザムンド・パイク)と不自由のない生活を送っていた。しかし、患者たちの不幸な話ばかり聞いているうちに、自分自身が「しあわせ」とはなんだろうと考え込むようになった。
そんなある日、ヘクターは仕事やクララとの生活を中断して期限を決めないで旅に出ることを決意する。彼は中国からチベット、アフリカ、そしてアメリカへと旅するが…。
『宇宙人ポール』のサイモン・ペッグ主演の旅コメディ。夢から始まるこの映画、目が覚めると『ゴーン・ガール』の何を考えているかわからないガール(ロザムンド・パイク)がのぞき込んでいるから、こちらもドキッとしてしまう。
また悪巧みしているガールかと思ったら意外や今作では、いいパートナーだ。気がききすぎて「うざい」と思う私は捻くれ者。至れり尽くせりの女性を演じている。
男は精神科のお医者さん。でも単に相槌をうち、お話相手をしているだけに見えてくる。なにも気の利いた言葉を言うわけでもない医師だ。きっと苦労なしで今まできたんだろう。
そんな男が「人生を見つめ直す旅」に出るが、毎日、毎日、絵日記を書くのだ。それがとっても味があって、タンタンのキャラクターに似ているから驚いた。
『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』にサイモン・ペックさんも出ていたなぁと思い出した。サイモン・ペックさんご自身もタンタンに似ていると思うし、書く絵日記の線も似ている。
旅の様子はいい思いをしたり、恐い思いをしたりの運任せだが、恋愛もしっかり体験する。まあ、最後はどうなるか劇場で確かめてほしい。