2015年05月21日

友情だけ、残った  6月6日公開 『予告犯』

カチンコ『予告犯』中村義洋監督/119分/ 6月6日より東宝系列映画館にて全国ロードショー公開/ http://yokoku-han.jp

Tシャツ姿で新聞紙の袋を被った謎の男(生田斗真)がネットに奇妙な動画を投稿した。「明日の予告を教えてやる」と特定の会社や店を知らせるのだ。

理由はちゃんとあって、その会社や店の不正や金儲け一辺倒のあくどい内幕を告発して、予告したとおり制裁するというもの。ネットではすぐ炎上して、謎の男を「シンブンシ」と呼び、模倣犯まで出る始末。

警視庁サイバー犯罪対策課に所属するキャリア捜査官・吉野絵里香(戸田恵梨香)はその捜査に当たる。


このところ若い男たちのやんちゃ映画を続けて観たが、この『予告犯』は若い男でもやんちゃじゃない。「やんちゃ」するのは最下層ではない。ここに出てくる男たちは最下層も最下層、よくぞ毎日屈辱に堪えて生きていってるなと同情してしまう。

一連の犯行の主導をするゲイツ(生田)、メタボ(荒川良々)、カンサイ(鈴木亮平)、ノビタ(濱田岳)、ヒョロ(福山康平)。皆、それぞれ頑張っても報われない若者たちを懸命に演じていた。

彼らの出会いは、その日の職を求めて集まる場所に「宿はある、力仕事が出来る者」と集めにきた斡旋屋の呼びかけに応じたのが始まりだ。仕事内容は闇の廃棄物処理場。劣悪な仕事だった。

そこで、はじめて5人が自己紹介して、身の上を語ったり、あだ名の付け合いをしたりして仲良くなる。

その5人が「シンブンシ」のメンバーとなり、一丸となって行動して行く。警察やエリート捜査官の息詰まる攻防、社会のさまざまな矛盾点を突き付けている。

posted by ミッキー at 23:02| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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