
巨大企業のマンコム社の天才コンピューター技師コーエン(クリストフ・ヴァルツ)は 「人生の意味」を教えてくれる電話を待ち続けている。その電話がいつかかって来てもいいように、自宅勤務が許されている。
住んでいるところは廃墟と化した教会。もちろん一人暮らし。彼は謎の数式「ゼロ」の解明に昼夜没頭している。解明は進まず、電話もならない。社長の息子でコンピューターの天才であるボブ(ルーカス・ヘッジズ)は、彼の住まいに入り浸り、何かと手助けしてくれる。
そんなある日、嫌々出たパーティーで若くて美しい女性ペインズリー(メラニー・ティエリー)と出会う。
今日で4日間の東京映画三昧は終わり。今回は無駄なお金を使ってしまった。観たとは知らずに中国映画の『いつか、また(去年の大阪アジアン)』とニコラス・ケイジ主演の『ラスト・リベンジ(ずいぶん前に試写で…』を観てしまった。
トホホ

今日は公開初日の作品みて
で名古屋に帰る。劇場は新宿武蔵野館。早くチケットを買って
お茶しようと始まる小1時間前に入ったが、既に15人ほど並んでいたのには
驚いた。



監督の『12モンキーズ』ではブラッド・ピットとブルース・ウィリスが時空を飛び交う近未来ものだったが、新作は「今」に相応しく閉じこもっている。
ゼロは無か ゼロの前後にはプラスマイナスがあるし、人生に例えるなら、二つ、三つの選択を迫られるときに、気分的に「ゼロ」の状態になっている時がある。深く考えれば一瞬、一瞬がマイナス、ゼロ、プラスを忙しく移動しているようなものだ。
彼が待ちわびている電話は旧式の電話機だったはず。今ならメールやラインで「待ち続ける」という感覚は「ゼロ」に近い。近未来とレトロが混在の映像にいろんな示唆があるように思えた。
☆『イングロリアス・バスターズ』『ビッグ・アイズ』で悪どい男を演じきったクリストフ・ヴァルツ。ここでは人間嫌いの閉じこもりを、まるで「迷える子羊」ようなナイーブさを魅せてくれた
