『イニシエーション・ラブ』堤幸彦監督/110分/5月23日より東宝系映画館他にて全国ロードショー公開/http://www.ilovetakkun.com/
1980年代後半。バブル景気の最盛期をむかえた静岡。真面目で奥手な大学生・鈴木(松田翔太)は、数合わせのために誘われた合コンに嫌々参加することになった。
そこで歯科助手のマユ(前田敦子)と出会う。一目で好きになったが、なんとマユから「ニ次会のカラオケ、苦手なんだけど、あなたも行ってくれるなら…」と言われ有頂天になる。
それから、音楽や読書の趣味も合い、友だち付き合いが始まる。鈴木はなんとか彼女に気に入られようとヘアスタイルや洋服、髪型と変えていき、少しずつ距離を縮めて行った。
就職した鈴木は一年後、東京に転勤することになり、静岡に残ったマユと遠距離恋愛になる。鈴木は週末に東京と静岡を往復していたが、美しい都会的な同僚の美弥子(木村文乃)に鈴木の心は傾いていく。
携帯のない時代の物語。今に置き換えれば成り立たない展開だが1980年代に流行ったもの、歌などに懐かしさを感じた。
だが、内容に関しては一切白紙でご覧いただきたい! 「あなたは必ず2回観る」といただいたプレスに書いてあった。「2回も観なきゃいけないなんてどんな映画?」と少しばかりうんざりしたが、いやはや頭が混乱して「もう一度、試写に来ていいでしょうか・・・」と恐る恐るお聞きした。
「どうぞどうぞ」と快く返事をいただいたが「私は観ていますが、この人たちはまだですから感想は言わないでください」と配給さんが同僚を指さしていた。
なるほど、ここまで徹底する結末のどんでんが、どんなものであるかわかってはいるが「このことがどこでわかったか?」が映画中でいくつかあるのだ。(観ているうちにはわからなかったが)
原作(乾くるみ著「イニシエーション・ラブ」)も読んでみたいが、理解力の乏しいミッキーおばぁは映画でもう一度観てからの方が理解が早いのではと思っている。