『イタリアは呼んでいる』マイケル・ウィンターボトム監督/イギリス/108分/原題:THE TRIP TO ITALY/5月1日よりBunkamuraル・シネマ他にて全国順次ロードショー公開/http://www.crest-inter.co.jp/Italy/
イギリスの人気者のコメディアンであるスティーヴ(スティーヴ・クーガン)とロブ(ロブ・ブライドン)に、イタリアのグルメ記事の依頼が来た。数年前にこの2人のイギリスのグルメ記事が好評だったからだ。
気が合うがライバルでもある2人は、黒いミニクーパーをレンタル。素晴らしいホテル、美食の旅がピエモンテ地方から始まり、リグリア、トスカーナ、ローマ、カンパーニャ、カプリ・・・と、イタリアの旅が始まる。
こんな依頼を受けるなんて羨ましい限りだ。これぞイタリアという眺望、素晴らしいホテル、美味しいワインと料理。その料理人の鮮やかな手さばきも見せてくれる。
そして調子に乗った(乗りすぎか?)2人の毒舌と物まねが炸裂するのだ。その餌食になるのは有名な俳優さんたち。真似されたり冷やかされた人がちょっと可哀相・・・。なんて思いながら大笑いしているミッキーおばぁ。
2人は飲み食いしながら大声で愉快にやっているが、お食事をしている周りのお客様は英語がわからないのか普通にしている。でも全員がイタリア人ではないだろうし、観光地なのだから「周りが笑い出さないのか?」と心配になった。
陽気にしゃべる2人にも、人気を維持していく苦労、家族の心配など悩める中年男の悲哀も織り込まれている。
☆GWは恒例の「イタリア映画祭」に行くが他の国が描いたイタリア作品が同時期に公開されるなんて粋なはからいだと嬉しくなった。