『ビリギャル』土井裕泰監督/117分/5月1日より東宝系映画館にて全国ロードショー公開 /http://birigal-movie.jp/
名古屋の中高大エスカレートのお嬢様学校に通う高校生の工藤さやか(有村架純)は、勉強は一切しないで友だちと朝までカラオケなどで遊んで過ごす毎日。
このままでは大学への内部進学、いや高校を卒業すら危なくなると心配した母親のあーちゃん(吉田羊)は、さやかに個別指導の塾へ通うことを進めた。
金髪、付け睫毛、化粧、ピアス、超ミニスカートにおへそも出して入塾面接に来たさやか。その姿に驚いた坪田教師(伊藤淳史)。でも素直で明るい子と感じた坪田は、目標は高いほうがいいと「慶應大学」を第一志望校にと言う。さやかは即座に「ムリ、ムリ、ムリ」と笑い出す。
面白い!! 「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」という作品名以外の副題もついている。
私大音楽大学の偏差値は大体38〜45でOK。もっと低くても論文だけのところもあるし、面接だけってのもある。公立の芸大でも英語と国語だけ。高校ではその他の教科は眠っているか他の勉強をしていた。
大学に入って「君たちは1+1がわからなくても入学できた」と数Tの教授?に非情に簡単な問題を出されたことがあった。もちろんミッキーおばぁは出来なかったが、人数は少ないが普通高校から来た友人は「馬鹿にされた」と怒っていた。
でも、聖徳太子の読みや東西南北はわかるし、ざっとなら日本全体地図だって書けた。もちろん中学時代に。
ここで考えた。私学エスカレート式の女子大学で名古屋ときたら「名○○女子大」か「金○学院大学」が頭に浮かんだ。でもさやかさんは中学受験で合格した身だから、上に書いた三つはその時勉強しているし、今、現実のさやかさんが20代としてもそんなに悪い頭の持ち主でないのは明白。
熱血・坪田先生は褒め上手はもちろんだが、中学受験の経験を通ってきたさやかの能力にも期待したはずだ。お勉強が出来た方は笑って楽しめるし、お馬鹿だった方(ミッキーも)は必ず「がんばれ!」とエールをおくりたくなる作品。