時代は朝鮮王朝末期。相次ぐ災害で民は貧困と伝染病で苦しんでいた。さらに悪徳役人や貴族からの不当摂取も重なって、反発した民衆はいたるところで一揆を起こす。だが、すぐに鎮圧され打ち首にされ、生き残った者は「盗賊」になるしか道はなかった。
韓国映画『海にかかる霧』を昨日書いたばかりだが、これもちょうど公開日が近いので是非とも2作品ご覧いただきたい。
見どころは、無知で貧しい民のと畜人で、包丁を武器に闘う義賊となっていくトルムチを演じるハ・ジョンウ。そして名家の妾の子で民衆の敵ユンを演じたカン・ドンウォン。
ふぅ〜、ため息が出てしまう・・・。野性味たっぷりな男対冷たいくらいとぎ澄まされた美男。このお2人を観ずにGWは過ごせない!
この作品は6章で出来ている。ストーリーはわかりやすく、しかも迫力があり。音楽はなぜか「西部劇」調で、これがまたぴったりなのだ。
監督さんは『許されざるもの』『悪いやつら』で「男臭さ+韓国社会」を存分に掘り下げている方。その2つにハ・ジョンウさんを起用している。このハ・ジョンウの魅力は「男の色気」。
新作の『群盗』は監督さんの初時代劇だと思うが、一切「文句なし」の出来栄え。そして、トルムチの妹・弓の名人マヒョン(ユン・ジヘ)にタフで行動力のある女性も登場する。ユン・ジヘさんは「第1回 韓国映画制作者協会 助演女優賞」を獲得した。