雪が降り積もったクリスマスの朝。とある中学校の校庭で2年生の男子・柏木卓也(望月歩)が遺体となって発見された。それを最初に見つけたのは、同じクラスの藤野涼子(藤野涼子)と野田健一(前田航基)だった。
「屋上からの転落死」と断定した学校と警察は自殺とするが、彼は「殺されたのだ!」という目撃者からの告発状が届き、大騒ぎとなる。
マスコミの報道も激しくなり、そんな中で犠牲者がまた一人増える。第一発見者でもある藤野涼子は死の真相をつきとめようと動きはじめる。
去年ハードカバーの重たい3冊の原作をドキドキしながら読んだ。宮部みゆき著の『理由』と同様に、私好みのサスペンス・ミステリーだ。映画になると聞いて「あの長〜〜い原作をどうやって・・・」と心配にもなった。
前篇は、少女・藤野涼子(ほとんど演技経験のない方で役名でデビュー!)さんが勇気を持って、死んだ柏木卓也の周りを調べて行き、「真実」を追い求めるために「学校内裁判」を開こうとするまでを描いている。
後篇はほとんどが「裁判」で、どちらかだけを「観よう」は、この作品に関してはオススメしない。
後篇で気になった点が一つある。裁判シーンが体育館で結構広く200〜300人は集まっていた。そこで肉声だけで裁判を行っていたが、普通はマイクがあって当然だろう。特に藤野涼子さんは声も日本語もいいが、音量がない。本当なら後ろの方々は聞こえないのでは、と思った。
ま、最後はまとまり過ぎの感は免れないが、文庫本の最後には「その後」があるとか(確かめてはいないが)
早速そこだけでも読みたいと思っている。