東京で暮らしていた堂薗つぐみ(榮倉奈々)は恋愛に疲れ果てて、祖母のいる故郷に帰って来た。まもなく祖母が死に途方にくれるつぐみの前に、祖母から「離れに住む許可も貰っていて鍵も持っている」大学教授・海江田醇(豊川悦司)が現れ、離れに住み始める。
祖母にとって海江田は「娚」だったのだろう。なんだかおさまりが悪い。というよりはっきり言って「気持ちが悪い」。
無遠慮に振る舞い、つぐみに家事をさせるのも気に入らないが、不満げな顔をしてご飯を用意するつぐみには驚く。もうミッキーおばぁは腹がたって仕方がなかった!
私ならすぐに追い出してやるが・・・2人は歩み寄っていくのだ。
つぐみの足に海江田がキスをする(というより、ぺろぺろとなめまわしていた)シーンや触られても拒否しない場面まである!もう「勝手にやっとれ」と嘯くしかない。
女性に人気がある西炯子のコミックがもとだが、こんな恋愛のどこが人気を集めているのかわからない。怒ったり、嘆いたりしながら後半になると、遠縁の小さな男の子を世話するハメになる。
50歳過ぎの男と5歳くらいの男の子の両方を世話するつぐみ。なんて運の悪い!と思うが、そこから作品は奥行きを広げていく。その先は是非劇場でお楽しみを。
※広々とした庭、家の設え、縁側がとても良くて、そこには風がいつも通り抜けていた。